研究課題/領域番号 |
19K07771
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
顧 兆悌 東北大学, 医学系研究科, 非常勤講師 (40451520)
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研究分担者 |
元井 冬彦 山形大学, 医学部, 教授 (30343057)
畠 達夫 東北大学, 医学系研究科, 大学院非常勤講師 (30806237)
福重 真一 東北大学, 医学系研究科, 特任教授 (90192723)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 癌 / ゲノム / 遺伝子 / 膵癌 / DNAメチル化 / リキッドバイオプシー / デジタルPCR / qMSP |
研究開始時の研究の概要 |
血漿中の癌特異的なドライバー遺伝子変異などを調べる「リキッドバイオプシー」は診断に有効であるが、臨床応用には、さらなる検出感度の向上が重要である。これまで申請者らは、膵癌における高メチル化遺伝子の探索をおこない、膵癌特異的に高率にメチル化され、転写抑制される6遺伝子(NEFL、NEFM、NEFH、NPTX2、IRX4、LHX6)を明らかにした。これら遺伝子の再活性化はいずれも膵癌細胞の増殖抑制を引き起こすことから膵腫瘍形成における重要な役割が示唆された。本研究では、これら6遺伝子のDNAメチル化を標的とするリキッドバイオプシーの技術開発をおこない、早期診断への可能性や予後との関連を調べる。
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研究成果の概要 |
本研究では、我々が独自に開発した高メチル化遺伝子探索法MeTAにより膵癌特異的に高率にメチル化され、転写抑制される6遺伝子のDNAメチル化を標的とするリキッドバイオプシーの技術開発を検討した。膵癌を含めた膵疾患患者の血漿2 mLから得られたcfDNA量は平均17.4 ngであり、高分子のバンドラダーを検出できなかった。現時点でのDNAメチル化の検出は難しいが、血漿サンプリング法やメチル化DNA濃縮法などの検討が必要である。一方、MeTAで同定されたLHX6遺伝子の解析から高メチル化による転写抑制は膵癌細胞の増殖に重要な役割を果たすことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
MeTAにより同定された膵癌特異的メチル化遺伝子LHX6が膵癌の増殖に関係することから、膵癌の診断、治療のターゲットになる可能性もあり、さらなる検討が必要である。 また、本研究から膵疾患患者の血漿から得られるcfDNA量、品質では、現状でDNAメチル化解析に用いることは困難であることがわかった。DNAメチル化を用いたリキッドバイオプシーは、膵癌の早期診断に重要であることから、膵疾患のcfDNAの量、質をカバーするあらたな方法を見つけ出す必要がある。
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