研究課題/領域番号 |
19K07777
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分50020:腫瘍診断および治療学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
別府 透 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 特定研究員 (70301372)
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研究分担者 |
山下 洋市 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 准教授 (00404070)
中川 茂樹 熊本大学, 病院, 特任助教 (10594872)
山村 謙介 熊本大学, 病院, 非常勤診療医師 (10816507)
清住 雄希 熊本大学, 病院, 非常勤診療医師 (30827324)
宮田 辰徳 熊本大学, 病院, 非常勤診療医師 (80594887)
林 洋光 熊本大学, 病院, 助教 (80625773)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 非肝炎ウイルス性肝細胞癌 / 肝細胞癌 / レトロトランスポゾン / Amplification / エピジェネティクス / DNAメチル化 / LINE-1 / Copy数 / 肝炎ウイルス / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
ゲノム全体のDNA methylation statusのsurrogate markerであるLINE-1のamplification (転移・挿入)とがん進展との関わりが注目されている。本研究では、肝癌やその前癌病変であるNASHにおけるLINE-1の転移・挿入部位を同定し、発がんやがん進展に関わる遺伝子群や経路の新たな知見を得ることを目的とする。この成果はsurrogate markerとしてのLINE-1の地位の確立と新たな治療ターゲットの発見につながり、肝癌の早期発見、予後予測、及び改善に重要な意義を持つと考える。
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研究成果の概要 |
非肝炎ウイルス性背景肝のLINE-1メチル化は、B及びC型肝炎ウイルス染症例の値に比べて有意に高値であった。F0-3群とF4群の非癌部のLINE-1メチル化との関連を比較したところ両群間に有意差は認めなかった(p=0.47)。以上のことから、背景肝のLINE-1メチル化レベルは、その背景疾患によって異なるが、繊維化の程度に影響を受けないことが示唆された。非癌部のLINE-1のcopy数について評価を行ったところ、背景肝のLINE-1のcopy数の検討においては、NBNCが最も低値でHBVが高値を示すことがわかり (p=0.02)、背景肝の違いによりLINE-1の増幅が異なることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年増加傾向にある非肝炎ウイルスによるHCCの理解のために行った研究である。背景肝の炎症と癌の予後予測因子であるDNA メチル化のマーカーであるLINE-1のメチル化を評価した。本研究により、LINE-1のメチル化は肝繊維化によらず、背景疾患(B型肝炎、C型肝炎あるいは非肝炎ウイルス性)により異なることが示唆された。背景肝のLINE-1のcopy number数の検討においては、NBNCが最も低値でHBVが高値を示すことがわかり、背景肝の違いによりLINE-1の増幅が異なることが示唆された。症例を増やして検討することにより、LINE-1の肝炎における重要性を評価しうると考える。
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