研究課題/領域番号 |
19K07802
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51020:認知脳科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター (2020-2021) 岡山大学 (2019) |
研究代表者 |
岡 牧郎 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, こころの診療部, 部長 (60432647)
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研究分担者 |
宮崎 育子 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 講師 (40335633)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 発達性読み書き障害 / 発達性ディスレクシア / 遺伝子解析 / 神経発達症 / 発達障害 / 限局性学習症 / 読字障害 / 遺伝子 / ディスレクシア |
研究開始時の研究の概要 |
日本語話者の発達性読み書き障害(developmental dyslexia:以下DD)患者において、病因となる遺伝子変異の有無を明らかにすることを目的とする。まずは、欧米諸国で報告されたDDの候補遺伝子部位に同様の変異がみられるかどうか確認する。また、日本語話者のDD患者に特異的な遺伝子変異の有無がないかも確認したい。さらには遺伝子変異の有無によるDDの臨床像の違いを検討する。この研究は日本で初めての取り組みであり、研究成果はDDの病態生理に関する研究の進歩やDDの治療教育に貢献できる。
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研究成果の概要 |
日本語話者の発達性読み書き障害(developmental dyslexia: DD)において、病因となる遺伝子変異の有無を調べた。対象はDD児を持つ3家族で、そのうち1家族は同胞11人中にDD5人を擁する大家族であった。その他、定型発達児・者28名を加えて48名にSNPアレイ(Illumina社Infinium Asian Screening Array-24 v1.0)を行った。結果、大家族のDDにおいてはDD児を含む同胞男性7名と母親にXp22.13に存在するNance-Horan Syndrome関連遺伝子(NHS gene)のエクソンとイントロンに数か所SNPsを認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、大家族の同胞男性7名(うちdevelopmental dyslexia: DDを5名含む)と母親に、Nance-Horan syndorome関連遺伝子(NHS gene)に位置するSNPsを数か所認めた。日本語話者のDDの病因遺伝子に関する報告としては本邦初である。なお、我が国でのNHSの症例報告はこれまでになく、また、本研究の対象者の中には過去に海外で報告されたNHS症例と同様の臨床症状を認める者はいなかった。本研究の結果は、DDの病態解明の手掛かりになる可能性がある。今後はNHS geneおよび本研究で認めたSNPsの機能解析を行う必要がある。
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