研究課題/領域番号 |
19K07804
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51020:認知脳科学関連
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研究機関 | 獨協医科大学 |
研究代表者 |
河野 憲二 獨協医科大学, 医学部, 特任教授 (40134530)
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研究分担者 |
菅生 康子 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 研究グループ長 (40357257)
松田 圭司 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 情報・人間工学領域, 主任研究員 (50358024)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 下側頭葉 / サッケード運動 / 神経科学 / 眼球運動 |
研究開始時の研究の概要 |
私たちは、絶えず眼を動かし、空間内の様々な位置にある対象物を、網膜の内でも感度の高い中心窩に捉らえ、外界を知覚している。特に環境内に人がいると、人の顔に視線が向かうことはよく知られていて、周辺視野で認めた顔に視線を向け、解像度の高い中心窩で捉えなおすことで、ヒトが社会生活を送る上で重要な他者の表情や個体の特定など顔の持つ情報の詳細な認識が可能となる。サル下側頭葉に留置した複数の多点電極からニューロン活動を記録し、様々な空間内の位置に提示された顔画像に対する反応を眼球運動前後で記録し、眼が動く前に記憶された顔が、眼が動いた後に見える顔とどのように照合され、統合されていくか調べる。
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研究成果の概要 |
周辺視野で見えた顔に視線を向け、解像度の高い中心窩で捉えなおすことで、顔の持つ情報の詳細な認識を可能とする神経機構を調べるため,固視及びサッケード課題を訓練したサルの下側頭葉(TE、TEO野)のニューロン活動を調べた。 TEOニューロンとTEニューロンの顔刺激に対する反応の潜時は固視課題ではほぼ等しいが,サッケード課題ではTEOニューロンの反応の潜時はTEニューロンより短いことが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究で調べられたサルの下側頭葉-TE野とTEO野-で顔反応性ニューロンの反応性の違いや,周辺視と中心視での反応特性は,時間を越えて局所情報を統合し大域情報にまとめあげるという神経系に普遍的な情報処理プロセスの解明に貢献することができると考えられる。また,解像度の低い周辺視の情報を顔の認識に用いることを可能にする情報工学的手法の開発にも寄与できる可能性があると考えられる。
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