研究課題/領域番号 |
19K07807
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51020:認知脳科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
小川 昭利 順天堂大学, 医学部, 准教授 (30374565)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 意思決定 / 機能的磁気共鳴画像法 / 経頭蓋磁気刺激法 / 社会的意思決定 / 社会的選好 / 機能的結合 / 経頭蓋磁気刺激 / 安静時脳活動 / 社会行動 / 脳イメージング / 脳機能操作 |
研究開始時の研究の概要 |
我々は日常生活において社会的選好に基づいた意思決定を行っている。これまでの研究は、背外側前頭前野や内側前頭前野がその神経基盤として関与することを明らかにしてきた。しかし、申請者の最近の研究は、他者の道徳的特性が社会的選好のひとつである不平等嫌悪に関わる社会的意思決定に影響を与えることを明らかにした。そこで申請者は、他者の視点取得が社会的選好に基づく意思決定に影響するという仮説を導いた。本研究は、他者の視点取得に関わる右側頭頭頂接合部の活動・機能的結合を機能的磁気共鳴画像法と繰り返し経頭蓋磁気刺激法により計測・制御して、意思決定における社会的選好の影響の認知・神経基盤を明らかにすることを目指す。
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研究成果の概要 |
本研究では、他者の視点取得に関わる右側頭頭頂接合部(RTPJ)の活動・機能的結合を機能的磁気共鳴画像法(fMRI)と繰り返し経頭蓋磁気刺激法(rTMS)により計測・制御して、意思決定における社会的選好の影響の認知・神経基盤を明らかにすることを目指した。最後通牒ゲームを用いたfMRI-rTMS実験を行い、モデルベースのデータ解析を行った。その結果、RTPJが分配の諾否に影響するCounterfactual evaluationに関与することを因果的に示した。以上の成果をCerebral Cortex誌に発刊した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、右側頭頭頂接合部が他者の視点を取得することに関わるのみならず、分配内容の反実的評価(可能性はあったが実際には実施されなかった分配の評価)に関わることを機能的磁気共鳴画像法と繰り返し経頭蓋磁気刺激法により明らかにした。このことは、社会的意思決定における右側頭頭頂接合部の役割が、これまでの研究より分かっていた以上に広いことを示している。また、本研究の結果は他者の視点を取得することが広く社会的意思決定に影響することを示唆している。
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