研究課題/領域番号 |
19K07812
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51020:認知脳科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人情報通信研究機構 |
研究代表者 |
榎本 一紀 国立研究開発法人情報通信研究機構, 未来ICT研究所脳情報通信融合研究センター, 研究員 (10585904)
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研究分担者 |
藤田 一郎 大阪大学, 生命機能研究科, 教授 (60181351)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 社会性 / 霊長類 / 報酬 / 懲罰 / 大脳基底核 / 意思決定 / 学習 / 大脳辺縁系 |
研究開始時の研究の概要 |
多くの霊長類は階層性のある社会構造を持ち、行動が相互に影響し合う環境に生きているが、社会関係のなかで適切な行動を選択するために必要な、動物種に共通する神経基盤はいまだ不明である。そこで、本研究では他者に対して報酬や罰を与えられる社会的関係において適切に振る舞うための霊長類に共通する計算システムを明らかにするため、ヒトおよび霊長類の被験体を用いて共通するパラダイムの行動課題を行わせ、行動データおよび神経活動データを記録・操作・解析し、大脳皮質下の基盤的な神経ネットワークシステムの理解を目指す。
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研究成果の概要 |
社会的状況における意思決定には、長期的な将来予測が必要である。中脳ドーパミン細胞および背側線条体の投射細胞における長期的な報酬情報表現について検討することで、ドーパミン細胞には背外側-腹内側軸に沿った報酬価値表現のトポグラフィが存在し、投射先の線条体細胞にはより複雑な機能的トポグラフィが形成されていることが示唆された。また、社会的順位を推定した2名が参加する社会的意思決定課題を被験者に学習させ、脳活動操作を行うことで、社会的状況における行動・学習モデルを比較し、社会性に関わる脳神経ネットワークを推定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
社会性に関わる脳神経ネットワーク解明において、基盤的な知見を提供し、特に大脳辺縁系および大脳基底核系が中心的な役割を担っている、情動や価値に基づく意思決定・行動発現のメカニズム解明に貢献する。ドーパミン細胞・線条体細胞の変性が原因とされているパーキンソン病や、報酬系の異常が関わる依存症、また、自閉症・うつ病や不安神経症などの神経疾患の原因解明や治療法の開発に寄与することが期待される。
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