研究課題/領域番号 |
19K07814
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 高崎健康福祉大学 (2021-2022) 群馬大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
久保田 知里 高崎健康福祉大学, 健康福祉学部, 助教 (90750638)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 脳虚血 / フェロトーシス / 脂質過酸化 |
研究開始時の研究の概要 |
脳虚血による神経細胞死は活性酸素種の関与や酸化脂質の蓄積が知られ、2012年に提唱された新規細胞死「フェロトーシス」に特徴が似ている。フェロトーシスは鉄依存性の細胞死で、アポトーシスをはじめとする従来の細胞死とは異なる形態を示す。 本研究では、虚血性細胞死の培養細胞モデルを解析し、フェロトーシス実行に必須の脂質膜の過酸化連鎖反応を明らかにする。また新規マーカーを用いてマウスの脳虚血モデルを解析し、神経組織におけるフェロトーシス細胞死を確認する。脳虚血性神経細胞死の理解が進めば、脳梗塞をはじめとする脳神経疾患の予防や治療法の開発に繋がると期待できる。
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研究成果の概要 |
脳梗塞などに見られる虚血性神経細胞死は、活性酸素種の関与や酸化脂質の蓄積といった特徴が鉄依存性細胞死フェロトーシスに似ている。本研究では虚血性神経細胞死の培養細胞モデルを解析し、フェロトーシスと同様に、細胞内遊離鉄や脂質膜過酸化、そして多価不飽和脂肪酸に酸素を添加する酵素などが関与することを明らかにした。また、ラジカル捕捉化合物の2,2,6,6-テトラメチルピペリジンN-オキシルが揮発することを発見し、虚血性神経細胞死およびフェロトーシスを遠隔から阻害できることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳梗塞は時に致命的となる疾患で、脳組織障害の機序を明らかにし脳保護を果たす方法を示すことは社会的に重要である。本研究から、虚血による神経細胞死の機構の一端が明らかとなり、また神経保護剤として応用されうる化合物を示した。
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