研究課題/領域番号 |
19K07825
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
松本 信英 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (40432950)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | タウオパチー / ミクログリア / TREM2 / タウ / 神経変性疾患 / 伝播 / 認知症 |
研究開始時の研究の概要 |
アルツハイマー病(AD)をはじめとするタウオパチーの患者脳では、不溶化したタウタンパク質の凝集体(凝集タウ)が病気の進行に伴って拡大することから、この凝集タウが神経細胞間を伝播することによって病態の進行に寄与する可能性が指摘されている。一方で、ADの遺伝学的危険因子として報告されたTREM2は脳の免疫細胞であるミクログリアによる貪食に関連する分子であり、凝集タウの伝播と蓄積に関与する可能性が高いと考えられる。本研究では、培養細胞や実験動物を用いて凝集タウ伝播モデルを作製し、TREM2欠損や変異の影響を調べることにより、凝集タウの伝播におけるTREM2・ミクログリアの役割解明を目指す。
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研究成果の概要 |
アルツハイマー病(AD)を含むタウオパチーにおいて、タウの凝集・伝播が病態の進行に深く関わっていることが示されている。また、微小管結合領域を含むタウのC末端断片(CTF)は全長タウよりも凝集しやすいことが報告されている。一方、ミクログリアがADのリスク因子であるTREM2を介してタウの伝播に関与する可能性が示唆されている。本研究では、新たなタウオパチーモデルマウスとして、Tau-CTFを発現するトランスジェニックマウスを作製し、解析を試みた。また、タウ伝播モデルにおけるTREM2の役割を解明するために、ゲノム編集によりTREM2欠損マウスおよびTREM2 R47Hノックインマウスを作製した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
タウオパチーにおける凝集タウの伝播のメカニズムはほとんど不明でありTREM2およびミクログリアの関与についても不明な点が多い。本研究で確立したTREM2ノックアウトマウスおよびTREM2 R47Hノックインマウスは、タウオパチーの病態におけるTREM2の役割の解明に非常に有用であると考えられる。一方、最近の報告では神経変性疾患だけではなく肥満やがんなど他の疾患においてもTREM2が重要な役割を果たしている可能性が示されており、本研究結果はタウオパチーのみならずTREM2が関与する様々な疾患の機序解明および治療法の開発に寄与すると考えられる。
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