研究課題
基盤研究(C)
プリオン病は、空砲変性及びグリオーシスなどの脳内病理変化を伴う難治性の中枢神経変性疾患である。病原体プリオンは、ウイルス・細菌等の病原体とは異なり、感染時に宿主の防御機構である免疫応答が惹起されず、何らかの“免疫ステルス性”を獲得している。そこで本研究では、I型インターフェロン活性化システムに注目し、病原体プリオンの感染病態を解明する。
本研究では、宿主の自然免疫機構におけるプリオン感染に対するI型インターフェロンシステムの抑制メカニズムについて検討した。結果として、低分子化合物やリコンビナントタンパクによりI型インターフェロン受容体を刺激することでプリオン感染を抑制することを明らかにした。また、これまで報告の無かったプリオン株においてもI型インターフェロン受容体を介したメカニズムにより、その感染を抑制することができる可能性を明らかにした。本研究により得られた成果は、新たなメカニズムをターゲットにしたプリオン病の予防・治療法の開発の進展に大きく寄与するものである。
宿主の自然免疫機構を視点としたプリオン感染病態メカニズムの解明について研究を遂行することにより、免疫学的知見を生かしたプリオン病の創薬開発が進むことが期待される。
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すべて 雑誌論文 (15件) (うち国際共著 6件、 査読あり 15件、 オープンアクセス 12件) 学会発表 (15件) (うち招待講演 1件)
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