研究課題/領域番号 |
19K07845
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
多田 美紀子 横浜市立大学, 医学部, 助教 (30722467)
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研究分担者 |
土井 宏 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (10326035)
竹内 英之 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (30362213)
田中 章景 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (30378012)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ALS / TDP-43 / DEAD box protein / DEAD box RNA helicase / 孤発性ALS / Dead box RNA helicase / DDX5 / DDX17 / SALS |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、独自の凝集体精製法と質量解析を組み合わせた「凝集体プロテオーム解析」で同定したPAIPを対象に病理学的な解析を行い、我々がALS/FTLD病態関連分子候補として新規に同定したDEAD box RNA helicaseであるDDX5/17に着目したものである。これまでPAIPとして同定したタンパク質には多くのRNA結合タンパク質が含まれており、病態形成過程において、ALS/FTLDの大多数で見られるTDP-43凝集の上流に位置する重要な分子が含まれている可能性があり、ALS/FTLDの病態機序解明に大きな進捗が期待できる。
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研究成果の概要 |
RNAプロセシングに関わるDDX5/17がALS病態に関与していると仮説し研究を行った。ALS剖検組織を用いた免疫染色でDDX5はALS例の22%で脊髄前角細胞に細胞質内封入体がみられTDP-43との共局在を確認した。DDX17はALS全例で細胞質に顆粒状構造物を豊富に認め、小胞体マーカーであるGRP78と共局在した。変異型TDP-43を過剰発現した細胞では細胞質でTDP-43とDDX5の共局在が見られたがDDX17に変化はなかった。ERストレスを加えると細胞質内にDDX17陽性の顆粒状構造物が認められた。以上の結果はDDX5/17がそれぞれALS病態に関連していることを示唆するものであった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
RNA転写後調節に関わるDDX5/17がALS病態に関与していると仮説し研究を行った。ALS剖検組織を用いた免疫染色でDDX5は一部のALS症例で脊髄前角細胞に細胞質内封入体がみられTDP-43との共局在を確認した。DDX17はALS全例で細胞質に顆粒状構造物を豊富に認め、小胞体マーカーであるGRP78と共局在した。培養細胞を用いた実験ではヒト組織病理に一致する所見を呈した。以上の結果はDDX5/17がALS病態に関連していることを示唆するものであった。
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