研究課題/領域番号 |
19K07852
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
佐藤 純 中部大学, 生命健康科学部, 教授 (00235350)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 気象病 / 気圧変化 / 内耳 / 自律神経 / マウス内耳前庭 / 気圧感受センサー / ARK染色法 / 気象関連痛 / 前庭神経節細胞 / TRPVチャネル / 前庭神経核細胞 / 慢性痛 / 気象 / 気圧 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は,気象関連痛のメカニズムを明らかにするため,慢性痛モデル動物と気象痛患者に対して低気圧暴露実験を行い,気象痛の主な原因は気圧の低下である証拠を示してきた.また,前庭神経上核ニューロンが,気圧変化に対し選択的に興奮することなどを示し,内耳が気圧変化を感知する可能性があり,気象痛に重要な役割を担うことを明らかにした.そこで本研究は,内耳に発現している浸透圧受容チャネル(TRPV4)に注目し,TRPV4欠損マウス,チャネル阻害薬投与あるいは内耳を破壊したマウスなどを低気圧に暴露し,前庭神経節細胞と前庭神経上核ニューロンの応答性を観察することで,気圧感知メカニズムに関わるチャネルを同定する.
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研究成果の概要 |
本研究で,延髄の上前庭神経核細胞が人工的な低気圧暴露によって興奮することを明らかにし,内耳に気圧感受機構が存在する可能性を示した。また,TRPV4とTRPV1チャネルが関与する可能性を欠損マウスを用いた低圧暴露実験で明らかにした。そして,前庭一次ニューロンである前庭神経節細胞の興奮性を観察するため健常マウスに対し気圧調整装置を用いて 1013hPa 環境から40 hPa の減圧暴露実験を行った.復圧後、灌流固定した脳の凍結切片から前庭神経節細胞を同定、抗ARK抗体による免疫染色を行った。これまでに,暴露群(16例),対照群(16例)の染色作業が終了した.現在,興奮細胞のカウントを行っている.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
「天気の崩れと病気の関係」は古くから知られていたので,発想はあったかもしれないが証明しようとはされていなかった.そればかりか両者の関係を疑問視する(思い込み,虚言だとする)考えも生まれてきたのである.申請者は慢性痛患者を診てきたなかで,人間にも鳥類のように必ず気圧センサーがあると信じ、その本体を明らかにしようと先進的な学術的独自性をもって何人も発想しない方法論で研究を進めてきた.そして本研究で,内耳に気圧センサーがあり,TRPVチャネルが関与する可能性をつかんだ.本研究で新たな知見を蓄積したことで,内耳気圧センサーの機能がさらに明らかとなり,気象病の克服に向けて大きく前進したと確信している
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