研究課題/領域番号 |
19K07860
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分51030:病態神経科学関連
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研究機関 | 公益財団法人東京都医学総合研究所 |
研究代表者 |
鈴掛 雅美 (増田雅美) 公益財団法人東京都医学総合研究所, 脳・神経科学研究分野, 主任研究員 (20583751)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | タウ / αシヌクレイン / 伝播 / モデルマウス / 神経変性疾患 / タウタンパク質 / 脳内伝播 / アルツハイマー病 / パーキンソン病 / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
アルツハイマー病やパーキンソン病は進行性の神経変性疾患であり、いまだ根治的療法が確立されていないという課題がある。 本研究では上記疾患の“進行過程”に着目し、その分子メカニズム解析と早期診断マーカーの探索を目的とする。 神経変性疾患脳内で認められる特徴的な変化である“異常タンパク質蓄積病理の脳内伝播”に着目し、我々が確立した動物モデルを用いてそのメカニズム解析を行う。アルツハイマー病で蓄積するタウ、パーキンソン病で蓄積するαシヌクレインについて平行して解析することにより、両疾患の進行メカニズムの類似性・相違性も明らかにしたい。
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研究成果の概要 |
本研究ではアルツハイマー病やパーキンソン病の進行過程の主要プロセスである異常タンパク質の脳内伝播についてその影響因子の検討を行った。これまでアルツハイマー病で蓄積・伝播するタウの脳内伝播を再現する簡便なモデルマウスが確立されていなかったが、本研究において新たなモデルマウスを確立した。このモデルを用いて疾患のリスクファクターが病態に与える影響を検討した。その結果、疾患の最大のリスクファクターである加齢がタウ伝播に促進的に寄与することが明らかとなった。性別についてはタウの脳内伝播に影響を及ぼさなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、アルツハイマー病などのタウタンパク質の蓄積を伴う神経変性疾患の新規モデルマウスを確立した。このモデルは疾患早期の進行過程を再現しており、この系を用いた解析からアルツハイマー病の危険因子である「加齢」が病態の進行に促進的に働くことが明らかとなった。 この系はアルツハイマー病の進行過程の解明や進行過程を標的とした新規治療法開発への応用が期待できる。既に複数の研究室、製薬企業に導入されており、学術的需要の高いモデルである。
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