研究課題/領域番号 |
19K07879
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
|
研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
庄司 拓仁 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (40624044)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | RAGE / 骨格筋 / ステロイド / 筋萎縮 / グルココルチコイド / LPS / 炎症 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、GC/GR作用や慢性炎症による筋萎縮に対し、RAGEが関与する機序を、①GCあるいは炎症による各組織の変化とRAGE発現分布、②GCよる筋萎縮へのRAGEの関与、③炎症による筋萎縮へのRAGEの関与、④GC・炎症による筋萎縮の共通点・相違点の明確化とRAGEの関与、⑤これらにかかわるRAGEシグナル伝達系の解明と新たな治療法の開発応用、の5点から検討を進める。各実験テーマはin vivo動物実験モデルで解析し、その結果をin vitro細胞培養モデルで、検証する手法で行う。
|
研究成果の概要 |
本研究では、終末糖化産物受容体(RAGE)が、骨格筋の委縮に関与するという仮説を提唱し、その機序を含めてRAGEの意義を解析する。8週齢のマウスに4週間、Dexamethasone (DEX)負荷を行い、腓腹筋筋量/体重比を比較した。野生型マウス(WT)では、DEX負荷によりWTコントロールと比較して腓腹筋筋量/体重比は有意な低値を示したが、RAGE欠失マウス(KO)へのDEX負荷ではKOコントロールと比較してむしろ高値を示した。DEX負荷後の骨格筋遺伝子発現解析では、ステロイド筋萎縮に関わるKlf15・REDD1の関与が示唆され、RAGEを介した骨格筋委縮がこの経路を介することが考えられた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
超高齢化社会を迎えた日本において、筋萎縮・サルコペニアの克服は、高齢者のQOLを格段に向上させるのみならず、日本社会全体へ利益をもたらす。筋萎縮・サルコペニアに関する研究は、筋タンパクの異化/同化バランスの異化側へのシフト、筋修復能の低下、慢性炎症の持続などを中心に重要な知見が集積されつつある。近年増加している糖尿病や肥満は慢性炎症や酸化ストレス・AGE蓄積を通じて筋肉量低下や筋萎縮に影響する。一方、グルココルチコイドによる筋萎縮の病態解明も進んできているが、解明には至っておらず、我々の進めるRAGEによる筋萎縮の機序解明が、筋萎縮・サルコペニアの全体的な機序解明につながる一歩になる。
|