研究課題
基盤研究(C)
われわれは、これまで肺がんの遺伝子発現情報をもとに、肺がんで高発現し、正常で発現のほとんどないタンパクを標的にして、肺がんの腫瘍マーカー、治療標的分子として報告してきた。最近では、次世代シークエンサー、digital PCRなど、これまで検出できなかったわずかな変化を検出することが可能となっているため、容易に行え、少ない負担で採取可能な血液検体を用いて、近年開発された検出器を用いて、高感度に肺がんの早期診断や予後予測を行うマーカーを同定し、更にはがんの前段階での診断や予防を目標としている。またがん特異的マーカーを新規治療標的分子とした開発も並行して行う。
バイオマーカーとして、Exosomeの中に含まれる核酸をDigital PCRを用いて検出しえた。 血中自己抗体:ガン細胞由来の微量タンパクに対して産生される自己抗体を、ELISAで抽出しえた。治療標的分子の探索、臨床応用:がんに特異的に発現する候補タンパクを同定し、siRNA, Flow cytometry, live cell imagingなどで機能解析を行い、論文、学会での報告を行った。URST1は、肺がんで高発現し、URST1発現が予後不良に関係した。URST1の阻害剤ががん細胞の増殖を抑制した。別の候補OASEP1も肺がんの有望な治療標的分子であり、そのレセプターを同定した。
エキソソーム中などに含まれる核酸や血中自己抗体を用いて、がんを早期に検出することは、治癒可能な早期に肺がんを発見可能とし、予後改善につながってくる。一方、がんに特異的な発現をし、正常組織での発現が少なければ、有望ながんの治療標的分子候補となり得る。このような治療標的分子を阻害剤で抑制しても、正常組織への影響は少なく、特異的にがんの増殖を抑制することが可能であり、有望な治療法となりうる。がんの治療は、初回、2回目の治療までは一定の効果はあるが、再発も多く、正常組織への影響の少ない治療薬を長く使用できるようにすることはがん患者の予後改善に有用であると考えられる。
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