研究課題/領域番号 |
19K07889
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 天理大学 (2023) 天理医療大学 (2020-2022) 高知大学 (2019) |
研究代表者 |
上岡 樹生 天理大学, 医療学部, 研究員 (00274374)
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研究分担者 |
今村 潤 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 講師 (30232614)
森本 徳仁 高知学園大学, 健康科学部, 教授 (60398055)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 幼若血小板分画 / 動脈硬化 / 血小板凝集 |
研究開始時の研究の概要 |
動脈硬化は脳梗塞・心筋梗塞など様々な疾患のもとになる重大な病態です。動脈硬化の病変部では血小板は凝集し消費されることが考えられるため、血小板数は少し下がると考えられますが、その減少はわずかであり病態識別には使えません。本研究では動脈硬化により、幼若血小板分画(血小板産生の指標)が高値傾向を示すことを明らかにすることで、動脈硬化の存在・増悪を予見するための指標となることを立証します。
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研究成果の概要 |
動脈硬化の存在によって幼若血小板分画(IPF)が増加するという仮説を明らかにするため、動脈硬化に関連した疾患についてIPFを解析した。頸動脈にプラークを有する症例でIPFは有意に高く、ABI検査でも有意にIPFが高かったがCAVIでは差は認められなかった。大動脈弁狭窄症群では非弁膜症群に比し、IPFは高値傾向であった。抗血小板薬・抗凝固薬投与にて5年以上フォローされている患者20名についての脳梗塞・心筋梗塞・冠動脈閉塞の発生はIPF≧3.0の条件で血管イベントの発生が有意に多かった。IPFは動脈閉塞性疾患のリスク評価に役立つ指標となりうる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢化の時代において健康寿命の延長は安定した社会を継続させるための大きな課題である。動脈硬化はその大きな危険因子の一つであると言える。本研究では骨髄で産生されて間もない血小板の割合を示す指標である幼若血小板分画(IPF)をパラメータとして使うことで、動脈硬化の病変を有している患者が脳梗塞や心筋梗塞などのより重篤な血管イベントを引き起こすリスクについての評価を試みた。対象の選定のため除外項目が多く、最終的に症例数が少なくなってしまったものの、動脈硬化を有する場合IPFの高値が継続する場合、その動脈硬化では血管イベントのリスクが高いことが示され、一定の成果が得られたと言える。
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