研究課題/領域番号 |
19K07894
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
山下 雅大 岩手医科大学, 医学部, 助教 (10606685)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | マクロファージ / 肺傷害 / 肺線維症 / VEGFR-3 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は難治症病態である間質性肺炎の新たな治療戦略を考案するための翻訳研究として肺線維症動物モデルの病態形成および組織修復におけるVEGFR-3陽性単球/マクロファージの病因論的意義とその具体的な役割を明らかにすることを目的とする。またヒトIIPsのBALFによるマクロファージVEGFR-3発現の修飾性の検討とIIPs患者の末梢血VEGFR-3陽性単球がIIPsの診断および予後マーカーとなるか検討を行い実臨床における有用性を追求していく予定である。
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研究成果の概要 |
①単球選択的VEGFR-3遺伝子欠損マウスを用いた薬剤誘発性肺線維症マウスモデル実験では、VEGFR-3シグナルは肺線維症に保護的に作用した。 ②単球選択的VEGFR-3遺伝子欠損マウスを用いたリポポリサッカライド(LPS)誘発性肺傷害モデル実験では、VEGFR-3シグナルは急性肺傷害に炎症の抑制と組織修復の促進などの役割が確認された。ヒト急性呼吸窮迫症候群ではマクロファージVEGFR-3細胞外ドメインの翻訳後修飾によりVEGFR-3機能が作用しないことが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
特発性肺線維症あるいは急性呼吸窮迫症候群は予後が悪く前者は国の難病に指定されている。現時点のところ保険収載されている治療薬は、前者は抗線維治療薬であり後者は好中球エラスターゼ阻害剤であるが効果が充分ではなく予後の改善に寄与し得ていない。本研究の結果は肺内のマクロファージに発現するVEGFR-3シグナルを指標として肺線維症やヒト急性呼吸窮迫症候群など肺傷害の新たな治療戦略の考案に寄与すると考えられる。
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