研究課題/領域番号 |
19K07900
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
佐藤 健吾 北海道大学, 大学病院, 臨床検査技師 (70549930)
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研究分担者 |
木庭 新治 昭和大学, 医学部, 教授 (20276546)
渡部 琢也 東京薬科大学, 生命科学部, 教授 (30297014)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 動脈硬化 / 血管作動性物 / 虚血性心疾患 / バイオマーカー / 血管内皮細胞 / マクロファージ / 血管平滑筋細胞 / 血管作動性物質 |
研究開始時の研究の概要 |
動脈硬化に起因する虚血性心疾患は、世界第1位の死因である。虚血性心疾患や脳血管障害などの動脈硬化性疾患を予知するために、臨床では高感度CRP等が測定されてきたが、信頼に足るバイオマーカーの発見には未だ至っていないのが現状である。本研究では、動脈硬化促進作用をもつ新規血管作動性物質に対し、培養ヒト血管細胞、ApoE欠損マウスの実験、臨床データを組み合わせたトランスレーショナルリサーチを行い、最終的に虚血性心疾患のバイオマーカーを模索する。更に、未だかつてない血管細胞 (血管内皮細胞、血管平滑筋細胞、マクロファージ) を直接標的とする治療薬/診断薬の開発をし、新たな動脈硬化治療戦略の創出を目的とする。
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研究成果の概要 |
β-EndorphinおよびLipocalin-2はヒトマクロファージにおけるマクロファージの泡沫化、ヒト血管平滑筋細胞の遊走、ヒト単球の血管内皮細胞への接着を促進した。β-EndorphinもしくはLipocalin-2を動脈硬化自然発症モデル動物のアポE欠損マウスへ投与すると大動脈硬化病変は有意に促進した。また、血中のβ-EndorphinおよびLipocalin-2は急性冠症候群患者において増加しており、虚血性心疾患患者における動脈硬化のバイオマーカーになる可能性が強く示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
世界の死因の第1位は、動脈硬化に起因する「虚血性心疾患」である(本邦においても極めて多い)。これまで様々な対症療法が開発・施行されてきたが、本死亡数を減少させるには至っていない。本研究では、β-EndorphinおよびLipocalin-2は動脈硬化促進作用がある事を明らかにした。また、血中のβ-EndorphinおよびLipocalin-2が虚血性心疾患のバイオマーカーとなり得る可能性を見出した。故に、本研究は、虚血性心疾患の予防・治療に大いに貢献できると考えられる。
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