研究課題/領域番号 |
19K07904
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
石岡 憲昭 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究所, 名誉教授 (70184471)
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研究分担者 |
寺田 昌弘 京都大学, 宇宙総合学研究ユニット, 特定准教授 (10553422)
山崎 丘 帝京大学, 公私立大学の部局等, 講師 (70301174)
石原 昭彦 京都大学, 人間・環境学研究科, 教授 (90184548)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 人工冬眠 / 低体温飼育 / タンパク質発現 / 超高速液体クロマトグラフィー / 二次元電気泳動 / 誘導結合プラズマ質量分析 / 筋萎縮 / 宇宙環境 / アデノシン5'-1リン酸(5'-AMP) / 二次元電気泳動分析 / 誘導結合プラズマ質量分析法(ICP-MS) / 細胞老化 / 老化 / 惑星居住 / 惑星間飛行 / 冬眠 / 宇宙医学 |
研究開始時の研究の概要 |
宇宙では微小重力(μG)によって急激な筋萎縮や骨量減少などの老化様現象が起こる。また地上の重力1G下でも寝たきりなど筋肉を使用しないことで筋萎縮(廃用性筋萎縮)が生じる。しかし、冬眠中の冬眠動物では、筋萎縮や骨量減少を起こさない。さらに老化を抑え寿命を延ばす。なぜ冬眠期間中の冬眠動物は寝たきりのような廃用性筋萎縮や骨量減少を起こさないのか?このことに着目して、特に「筋萎縮」に焦点を絞り、その筋萎縮抑制の分子機序の解明を目指し、さらに老化との関連性も検討する。本研究により、宇宙での筋萎縮の予防や回復、地上における加齢に伴う筋力低下や廃用性筋萎縮の予防や治療薬の開発に貢献したい。
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研究成果の概要 |
冬眠中に筋萎縮や骨量減少を起こさないことに着目して、本来冬眠しないマウスを用いて、人工的に冬眠様睡眠を誘導させることで人工的に体温を低下させ、低温下でのタンパク質やミネラル成分の動態を網羅的に比較解析した。薬剤(アデノシン1リン酸)の連続投与群のマウスは、明らかな継続的体温低下を示した。明らかにマウスの低体温を誘導し、活動量減少に伴う筋肉の変化に対して抑制的に作用する可能性を示唆するとともに、UPLCや二次元電気泳動の分析結果は、筋肉の変化に対応する分子動態の存在が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、老化に伴い自立して歩行できない高齢者や運動不足により筋力の衰えや骨量減少が認められる社会人が多い。本研究の成果は、地上において骨格筋の萎縮や変性、骨量減少に対する対抗措置を検討する基礎資料を提供し、ヒトを用いた臨床的な研究や創薬へと発展する可能性が期待される。また宇宙開発や火星飛行、将来の惑星間飛行における人工冬眠技術への応用だけでなく、抗老化や創薬等における革新的医療技術の開発への道を拓く可能性を示唆している。
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