研究課題/領域番号 |
19K07906
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 東北医科薬科大学 (2020-2021) 東北大学 (2019) |
研究代表者 |
澤田 正二郎 東北医科薬科大学, 医学部, 准教授 (60509420)
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研究分担者 |
高橋 圭 東北大学, 医学系研究科, 助教 (00644808)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2019年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | ブドウ糖呼気試験 / 糖代謝異常の早期診断法 / 糖代謝 |
研究開始時の研究の概要 |
13C-ブドウ糖呼気試験(13C-GBT)は安定同位体で標識されたブドウ糖を内服後に、体で代謝された際に発生する標識された二酸化炭素(13CO2)を呼気でを測定する検査である。測定結果は全身におけるブドウ糖利用率を反映する。ブドウ糖は脳や筋や肝臓で利用されている。今回の研究は、健常者と糖尿病などの糖利用が低下している患者さんを対象にして、ブドウ糖呼気試験を行い、ブドウ糖の体での利用率を解析します。なお、安定同位体は放射性同位体とは異なり、人体に安全なものです。
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研究成果の概要 |
経口摂取されたブドウ糖は小腸で吸収後に肝臓に流入し、一部が肝グリコーゲンとして貯蔵され、それ以外は肝臓をすり抜け骨格筋で消費される。肝臓のグリコーゲン蓄積と骨格筋のブドウ糖取込はインスリン作用が必要である。糖尿病発症前には食後高血糖が先んじるとの報告がある。今回の研究では、健常人を対象として安定同位体で標識されたブドウ糖を経口負荷し、個体で代謝され生成された二酸化炭素中の安定同位体存在比率を測定することにより、個体におけるブドウ糖酸化を定量した(ブドウ糖呼気試験)。肝臓でのグリコーゲン蓄積が多い予想される場合には、負荷後早期のブドウ糖酸化(標識二酸化炭素の呼気排泄)の程度は低いことが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病発症前にハイリスク集団を同定し介入することは予防医学の観点からも重要である。糖尿病に先立ち、肝臓では食後のブドウ糖取込みが低下するため“食後高血糖”を呈する。肝臓ではインスリン作用により経口摂取されたブドウ糖をグリコーゲンとして肝に貯蔵するが、このようなプロセスを簡便な臨床検査で測定できれば、糖尿病発症前のハイリスク集団の同定につながる可能性がある。今回の研究では、肝臓でのグリコーゲン蓄積が多いと予想される場合に、ブドウ糖呼気試験で標識された二酸化炭素の排泄量が低値をきたすことを見出した。生体サンプルとして採血が不要な検査であり、呼気だけで測定できることは臨床応用に向け社会的意義は高い。
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