研究課題/領域番号 |
19K07929
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
船上 仁範 近畿大学, 薬学部, 准教授 (70449833)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 慢性ストレス / うつ / 神経新生 / RNA結合タンパク質 / 海馬 / 海馬神経新生 / 神経分化 / ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
ストレスはうつ病や不安障害など精神系疾患を発症させる一要因であるが,ストレスにより発症するこれらの疾患がどのように生じているのか,さらにその分子メカニズムの詳細が不明なため診断と治療を複雑化させている。そこで本研究では,近年発見され,情動体験や記憶に関与する海馬神経新生に着目し,慢性ストレスが海馬神経新生にどのような影響を与えてうつ病を発症させているのかを検証する。また,神経新生の過程で神経への分化に必要な神経特異的RNA結合タンパク質であるHuタンパク質の関与とそれに結合しているmRNAを網羅的に解析することで遺伝子レベルによるストレス誘発うつ病の原因特定を目指す。
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研究成果の概要 |
慢性ストレスが海馬神経新生にどのような影響を与えてうつ病を発症させているのか検討した。その結果以下の知見を得た。(1)慢性ストレスにより情動体験や記憶に関与す る海馬神経新生を低下させる。(2)海馬神経新生に神経特異的RNA結合タンパク質Huが関与している。(3)慢性ストレスにより神経分化に必要なRNA結合タンパク質Huの発現が低下することが示唆された。すなわち,慢性ストレスはHuタンパク質の発現低下を介して,海馬神経新生を低下させることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ストレスはうつ病や不安障害など精神系疾患を発症させる一要因であるが,その分子メカニズムの詳細が不明なため診断と治療を複雑化させている。この研究から,慢性ストレスによる神経分化に必要なRNA結合タンパク質Hu発現の低下を介して海馬神経新生を低下を誘発し,ストレスにより発症及び憎悪する可能性が明らかとなり,その診断と治療を向上させる一つの手段となり得ることが期待できる。
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