研究課題/領域番号 |
19K07934
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52010:内科学一般関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
森田 浩之 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 教授 (90252147)
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研究分担者 |
横田 康成 岐阜大学, 工学部, 教授 (00262957)
池田 貴英 岐阜大学, 医学部附属病院, 助教 (30444326)
田口 皓一郎 岐阜大学, 医学部附属病院, その他 (80610401)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 頸動脈エコー / 動画解析 / 血管年齢 / CAVI / エコー動画解析 / 動脈硬化 / IMT / 深層学習 / 動脈硬化症 / 血圧 / 膠原病 / 生活習慣病 |
研究開始時の研究の概要 |
現在臨床応用されている動脈硬化の定量的指標として、頸動脈エコー検査による内膜・中膜厚(IMT)と四肢血圧同時測定による心臓足首血管指数(CAVI)がある。我々は、動脈壁そのものの硬化度に注目し、頸動脈エコーでの経時的な壁の動き(動画撮影)から動脈壁(主として外膜)の硬さを測定する新たな動脈硬化指標(弾性係数:E1)を開発し、それから頸動脈年齢の推定が可能になっている。本研究では、特に生活習慣病患者と膠原病患者を対象にこの方法を用いて健常者との血管年齢差を明らかにするとともに、種々の薬物療法導入前後での測定によって血管年齢への効果を検証する。
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研究成果の概要 |
様々な疾患の患者の頸動脈US動画撮影とCAVIの同時測定を行った。頸動脈US動画解析から得られた動脈硬化指数から血管年齢を算出し、CAVIから既存の報告に基づき血管年齢を算出した。患者を動脈硬化のリスク因子から動脈硬化低リスク群と高リスク群)の2群に分け、頸動脈USとCAVIから得られたそれぞれの血管年齢と実年齢との関係を検討した。頸動脈USおよびCAVIの両方において、動脈硬化高リスク群での直線の傾きがいずれも低リスク群に比較して有意に急峻になった。すなわち動脈硬化高リスク群では低リスク群に比較して、頸動脈USとCAVIから得らえたそれぞれの血管年齢が実年齢より高くなっていることが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
高齢化社会において、脳卒中や心筋梗塞など動脈硬化性疾患発症予測は重要な課題である。現在臨床応用されている動脈硬化の定量的指標は頸動脈USによる中膜内膜厚保と四肢血圧同時測定によるCAVIの2つである。今回の研究によって、新たに開発した頸動脈US動画解析による血管年齢は、CAVIによる血管年齢と同様、動脈硬化の進展が予想される患者群で実年齢に比較し血管年齢が高くなっていることを示すことができたことから、頸動脈US動画解析による血管年齢の臨床的有用性が証明できたと考えられる。一方、この2つの方法で得られた血管年齢は個人的に見ると差が大きく、動脈硬化性疾患発症予測にどちらが有用かは今後の課題である。
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