研究課題/領域番号 |
19K07963
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山崎 亮 九州大学, 医学研究院, 准教授 (10467946)
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研究分担者 |
山口 浩雄 九州大学, 大学病院, 特任講師 (00701830)
藤井 敬之 九州大学, 医学研究院, 助教 (30822481)
立石 貴久 久留米大学, 医学部, 講師 (50423546)
緒方 英紀 九州大学, 大学病院, 助教 (90778838)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 筋萎縮性側索硬化症 / マクロファージ / 末梢神経 / 異常蛋白 / モデルマウス / 変異SOD1 / CCR2 / 筋萎縮性側索効果症 / ミスフォールド蛋白 / 変異SOD1トランスジェニックマウス / ケモカイン / SOD1 / 末梢神経障害 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、(1)mSOD1ALSマウス末梢神経に生後8週から浸潤する末梢血マクロファージが異常蛋白除去により病態の改善に寄与する分子機構の解明、(2)これらのマクロファージの機能修飾による新規治療法の開発、(3)ALS患者血液由来単球の貪食能解析と増強を目的とする。私たちが樹立したCCR2-/-mSOD1-Tgマウスの病状悪化から、末梢神経浸潤マクロファージが異常蛋白除去により病態の改善に寄与しているという仮説を立てた。本研究によりALS患者単球の貪食能増強法を開発することで、CCR2陽性単球の貪食能増強による末梢神経からの異常蛋白除去促進を介したALSの画期的な神経保護療法の開発をめざす。
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研究成果の概要 |
筋萎縮性側索硬化症は脳・脊髄の運動神経細胞が選択的に脱落し、全身の筋萎縮が進行して発症から2-3年で四肢麻痺・呼吸不全に至る難病である。疾患メカニズムが不明であり有効な治療法はない。私達は患者および疾患モデルマウスの末梢神経に浸潤する貪食細胞(マクロファージ)に着目し、これらの細胞が神経保護性か障害性かを判定するため、遺伝子改変動物を用いて貪食細胞の末梢神経への浸潤をブロックすることによる影響を検討した。その結果、貪食細胞浸潤抑制したモデルマウスは通常よりも寿命が短縮し、神経細胞脱落も進行してしまった。つまり、末梢神経に浸潤した貪食細胞は疾患保護的であることを世界で初めて証明することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
筋萎縮性側索硬化症は脳と脊髄の病気と考えられ、末梢神経はこれまで注目されていなかった。末梢神経に浸潤する貪食細胞の疾患病態への関与についても全く不明であった。今回の研究で、末梢神経に浸潤する貪食細胞が異常蛋白を除去する作用を介して中枢神経(脊髄の運動神経)細胞を保護することがわかった。この仕組はこれまで解明されておらず、画期的な発見であった。
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