研究課題/領域番号 |
19K07968
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
北川 一夫 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (70301257)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 遠隔虚血コンディショニング / 脳梗塞 / 脳虚血 / 血管内皮機能 / 側副血行 / 遠隔虚血 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では脳梗塞急性期で側副血行を発達させる手段として遠隔虚血負荷を確立し脳梗塞治療手段としての応用を目指す。マウス中大脳動脈永久閉塞モデルを用いて、脳側副血行発達程度と虚血病変進展の関連性を明らかにし、両下肢間欠的駆血による遠隔虚血負荷の両者への影響を明らかにする予定である。
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研究成果の概要 |
遠隔虚血コンディショニング(RIC)は心臓と脳の保護戦略として注目されているがメカニズムは不明である。我々は RICが血管内皮機能を介して脳虚血時の側副血行路を発達させ、早期虚血病変と梗塞体積の両方を軽減すると想定し検証した。C57BL/6マウスを用いて左中大脳動脈(MCA)を露出させ永久閉塞した。RICは早期虚血性病変を縮小し脳軟膜動脈吻合血管径を拡大、梗塞体積を縮小した。 RICは、eNOSとAktのリン酸化レベルを亢進させた。 NOS阻害薬はRICによる早期虚血病変と梗塞体積縮小効果を消失させた。以上よりRICは、脳虚血時の側副血行を発達、早期虚血病変、梗塞体積を縮小する効果が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
動物虚血モデルでの遠隔虚血コンディショニングの有効性がマウス中大脳動脈永久閉塞モデルで示され、さらにその機序として脳軟膜動脈吻合発達による虚血重症度の軽減が主であることが示された。ヒト脳梗塞症例において遠隔虚血コンディショニングを応用する際にその機序を踏まえプロトコールを組むことが重要と考えられ、本研究成果はヒト脳梗塞を対象とした臨床試験を実施するに際いて有益な情報を与えると考えられる。
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