研究課題/領域番号 |
19K07975
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
竹下 幸男 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (70749829)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 血液脳関門 / 多発性硬化症 / 炎症細胞浸潤 / Blood-Brain Barrier / 炎症細胞浸潤機構 / 自己免疫性中枢神経疾患 / ヒト由来BBB構成細胞株 |
研究開始時の研究の概要 |
ヒト由来Blood-Brain Barrier構成細胞株による生理的流速負荷型In Vitro系Blood-Brain Barrierモデルを用いて、難治性自己免疫性中枢神経疾患の患者における疾患特異的な炎症細胞浸潤の分子機構を解明する。自己免疫性中枢神経疾患における液性因子を介した炎症細胞浸潤機序を明らかにすることができれば、各自己免疫性中枢神経疾患の病態に則した新規治療法の開発に寄与することが出来る。
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研究成果の概要 |
当科で樹立した温度感受性微小脳血管細胞株の炎症細胞浸潤を誘導する未治療発症時の再発寛解型MSの患者血清を選定し、IgGを抽出した。培養したHBMECの膜蛋白をBiotin化し、超遠心後に細胞膜分画を抽出した。選定したRRMS患者IgGおよび健常者のプールIgGを磁性ビーズに結合させた後に、抽出した膜蛋白に結合させ、免疫沈降法を行い質量分析解析により膜蛋白分子を約30種類同定した。その中で、BBB機能に関与する可能性のある分子Xを新たな標的分子とし、10名のRRMS患者血清中3名で同分子Xに対する自己抗体が検出された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回、微小脳血管内皮細胞株の膜蛋白を抽出し、RRMS患者中の自己抗体で標識される膜蛋白分子を同定する方法を確立した。本手法により他の神経炎症性疾患における血管内皮細胞の標的膜蛋白分子の同定が可能となりうる。また、同定した分子群においてBBB調整機能を持つ標的分子Xは、複数のRRMS患者で自己抗体が検出され、RRMSの発症マーカーになるだけでなく、自己抗体が標的となる膜蛋白Xに作用することでBBBの炎症細胞浸潤を誘発し、RRMSの発症に関与している可能性がある。
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