研究課題/領域番号 |
19K07985
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52020:神経内科学関連
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
谷脇 考恭 久留米大学, 医学部, 教授 (80284496)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 神経機能画像学 / 神経内科学関連 |
研究開始時の研究の概要 |
呼吸困難感はヒトにとって重要な生体防御機構であり、それの適切な評価は重要な課題である。しかし、呼吸困難感は主観的で個体差が大きく、その他覚的評価法は無いに等しい。この研究では患者さんに負荷をかけず、臨床応用が容易な安静時fMRIを用いて、呼吸困難感の他覚的評価法の確立を目的とし、特に男女差および加齢の影響を解析する予定である。
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研究成果の概要 |
若年健常人35名を対象に気流閉塞体感器を用いない非負荷時と、体感器を使用する負荷時を比較したところ、非負荷時でも呼吸困難を感じる例が10例あった。次に安静時機能的MRIを撮像し、ROI to ROI解析を行った。呼吸困難時には前述の10例では前頭眼窩部と側頭回後部との安静時機能結合が増加したが、残りの21例では呼吸の感覚・運動野と視覚野との安静時機能結合が増加していた。グラフ解析より、視覚野はネットワークハブが示唆された。以上の結果より①非負荷時でも呼吸困難を感じる10例では感情制御野、②残りの21例では呼吸感覚・運動野―ハブ活動亢進が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果より、多くの例では呼吸関連野とネットワークハブとの機能亢進を認め、生理学的な呼吸困難感の脳内基盤と考えられる。一方、常時呼吸困難感がある少数例では、感情制御野の活動亢進を認めた。酸素化が保たれているにも関わらず、呼吸困難感を訴える場合は、これらの例に該当するものと思われ、対処法の開発につながる成果である。以上、本研究の結果より、呼吸困難時の安静時脳ネットワークを明らかにすることができた。また安静時機能的MRIは呼吸困難感の他覚的評価法になりうることがわかり、今後の検査法・治療開発に役立つものと期待される。
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