研究課題/領域番号 |
19K08008
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
廣田 智也 弘前大学, 医学研究科, 客員研究員 (20832041)
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研究分担者 |
斉藤 まなぶ 弘前大学, 保健学研究科, 教授 (40568846)
足立 匡基 明治学院大学, 心理学部, 准教授 (50637329)
坂本 由唯 弘前大学, 医学部附属病院, 助教 (60770386)
高橋 芳雄 東北大学, スマート・エイジング学際重点研究センター, 講師 (70760891)
中村 和彦 弘前大学, 医学研究科, 教授 (80263911)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 発達 / 疫学 / 疫学研究 / 発達障害 / 精神病理 / 神経発達障害 / 発達軌跡曲線 / ネットワーク分析 |
研究開始時の研究の概要 |
5歳児発達健診の横断研究データにネットワーク分析を用いて、神経発達障害群及び内在化・外在化障害とのネットワーク構造を探索することで、個々の症状レベルでの相関と相互作用、また2つ以上の疾患の橋渡しとなる症状群を同定し、この分野で臨床上困難とされてきた合併症の精神病理の洞察を深め、今後の治療介入研究を促進することが可能となる。さらに、学校調査縦断データを用いて、児の社会性、感情、そして行動の発達の軌跡曲線パターンを探索し、予後予測因子となる5歳児の特徴的な発達ネットワーク構造を同定することで、個々の発達特性により応じたテーラーメードな早期療育と治療の開発へと大きく貢献することができる。
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研究実績の概要 |
継続してデータの蓄積、整理、そして解析を行うことができた。データは、5歳児の発達検査データに加え、公立小中学校の一般人口データも例年蓄積され、サンプル数が十分確保でき、算出されるデータ結果はより精度の高いものとなっている。 研究分担者との研究テーマについての議論を定期的に行い、また研究疑問に沿ったデータの解析も同時並行で進めることができた。定点観測の横断研究データ(5歳児発達検診)と、データを複数取得した縦断データ(学校データ)の両方を解析対象として用いた。研究結果の国際雑誌への投稿を目指しているため、解析手法については国際的に用いられており、かつ高度な技術を要する手法を用いた(例:潜在クラス成長曲線分析、交差遅延モデル)。 研究チームからは、上記のデータを用いた科学論文を国際雑誌に投稿し、受理に至った。一例として、幼児の発達マイルストーンの多様性について、5歳児発達検診から得られた母子手帳のデータを用いて解析し、この結果を国際科学雑誌にて発表することができた(DOI: 10.3389/fpsyt.2022.902158)。また、協調運動に困難のある学童が、どのような感情や行動の問題を経時的に呈するかのパターンについても解析結果を用いて国際雑誌に発表することができた(DOI: 10.1016/j.ridd.2022.104394)。以上のように、児の多様な発達特性や困難を大規模横断・縦断の両データを用いて統計学的に分類する研究過程は今年度も継続することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
データの整理や解析は継続的に行うことができている。また、解析したデータ結果は随時論文化し、国際雑誌への投稿や受理も定期的に行うことができている(例: DOI: 10.3389/fpsyt.2022.902158、DOI: 10.1016/j.ridd.2022.104394)。
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今後の研究の推進方策 |
研究最終年度であり、これまでの研究により得られた科学的知見を国際学会、また国内学会で発表し、科学的意義を伝える。また、類似分野での研究者と意見交換し、将来の共同研究への発展も視野に入れる。
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