研究課題/領域番号 |
19K08015
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
有岡 祐子 名古屋大学, 医学部附属病院, 特任講師 (10709497)
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研究分担者 |
東島 恵美子 (宍戸恵美子) 生理学研究所, システム脳科学研究領域, 特別協力研究員 (40723101)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 22q11.2欠失 / iPS細胞 / ドパミン神経細胞 / PERK / 小胞体ストレス / 小胞体ストレス応答 / 染色体22q11.2欠失 / 脳内ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
染色体22q11.2欠失患者は、精神神経疾患の発症リスクが非常に高いことが知られているが、その理由は明らかになっていない。これまでに代表者は、22q11.2欠失患者iPS細胞由来神経細胞が、小胞体(ER)ストレス刺激下での生存率が低いことを見出した。そこで本研究の目的は、22q11.2欠失患者iPS細胞を用いて、当該欠失がもたらすヒト脳内神経細胞のERストレス脆弱性機構を明らかにすることである。ERストレスシグナル分子に対し、イメージング解析と数理解析を組み合わせることで、22q11.2欠失患者神経細胞におけるERストレス脆弱性機序の解明、さらには精神神経疾患の発症機構解明につなげる。
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研究成果の概要 |
22q11.2欠失が引き起こす脳内分子機序の解明は、様々な精神神経疾患の発症機序解明への糸口となると考えられている。この課題に対して本研究は、22q11.2欠失患者iPS細胞を用いることで挑んだ。本研究成果により、22q11.2欠失患者のドパミン神経細胞では、キナーゼタンパク質であるPERKの機能不全により、小胞体ストレス脆弱性や細胞骨格異常、小胞体とミトコンドリアの接触不良などが引き起こされることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
22q11.2欠失患者は様々な精神神経疾患の発症リスクを生涯にわたって抱える。本成果は、これまで知見に乏しかった22q11.2欠失患者のドパミン神経細胞における新たな病態の解明に寄与するとともに、未だ明らかにされていない精神神経疾患の発症機序解明の一端にも貢献すると期待される。
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