研究課題/領域番号 |
19K08020
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
撰 尚之 広島大学, 病院(医), 助教 (20790067)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | うつ状態 / 情動バイアス / 表情認識 / 表情認知 / fMRI / 大うつ病性障害 / 双極性障害 |
研究開始時の研究の概要 |
研究方法は、精神疾患の標準的な操作的診断基準であるDSM-Ⅳ-TRを用いて、大うつ病性障害、双極性障害の診断を行う。臨床症状を評価した後、Happy100%・Sad0%から、Happy50%・Sad50%を経て、Happy0%・Sad100%までの7段階の顔表情刺激を提示し、その表情を判断させる表情認知課題を行い、その間の脳活動をfMRIで撮影する。喜びや悲しみの間の表情認知課題中の大うつ病性障害と双極性障害の間で脳活動の差異を用いて両者の鑑別法を開発する。
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研究成果の概要 |
喜び-悲しみの7段階の顔表情刺激を用いた情動バイアス課題、および6表情に関して8段階の強度の刺激画像を用いた情動認識課題を作成し、これらの課題成績との関連を高抑うつ者と低抑うつ者で比較検討した。その結果、高抑うつ群は低抑うつ群と比較して、喜びの表情を認識する能力が有意に低下していることが明らかになり、喜びの表情を用いた表情認識課題による情動認知機能の客観的測定が、うつ状態の評価に有用である可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
うつ病は異種性が高い症候群であることが知られており、双極性障害の鑑別も含めて、うつ状態の客観的鑑別診断法の開発が必要とされている。先行研究より、表情認識と関連した脳機能がうつ病と双極性障害の病態と関連することが示唆されている。本研究により、喜びの表情を用いた表情認識課題による情動認知機能の客観的測定がうつ状態の評価に有用であるという予備的な結果を得ることができた。
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