研究課題/領域番号 |
19K08029
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
舘野 周 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (50297917)
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研究分担者 |
大久保 善朗 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (20213663)
荒川 亮介 日本医科大学, 医学部, 准教授 (40350095)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | アミロイド関連うつ病 / タウ蛋白 / セロトニン1B受容体 / ポジトロンエミッショントモグラフィー |
研究開始時の研究の概要 |
うつ病とアルツハイマー病の両者をつなぐ病態生理としてアミロイド関連うつ病という概念があり、ポジトロン断層撮像法(PET)研究からも脳内アミロイドベータの高集積が認められるうつ病が報告されている。 本研究ではアミロイド関連うつ病患者を対象に、アルツハイマー病の症状と関連があると報告されているタウ蛋白の局所集積とうつ病の病態と関連があると報告されているセロトニン(5-HT)1B受容体の障害をタウ蛋白PETと5-HT1B受容体PETを用いて生体内で評価し、アミロイド関連うつ病の病態生理にタウ蛋白の局所神経障害と5-HT1B受容体の機能障害が関与しているかを明らかにすることを目標とする。
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研究成果の概要 |
今回はコロナ感染拡大の影響で被験者募集、PET検査実施のいずれも約1年間の中断を強いられた結果、当初予定(15症例)の半数以下の検査完了者数に留まった。タウPET撮像は8名(女性6名、男性2名、平均年齢74.1歳、平均発症年齢62.4歳)、5-HT1B受容体PETも撮像したものは4名(女性3名、男性1名、平均年齢69.5歳)であった。解析の結果、1名に海馬領域の有意なタウ蛋白集積を認め、5-HT1B受容体は海馬領域で集積を認めた。 アミロイド関連うつ病患者群において5-HT1B受容体とタウ蛋白集積が分布や密度・程度の点で関連があるかについては、今回の研究からは明らかにすることが出来なかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回有意なタウ蛋白集積を認めた例が少なかったことは、被験者が初発年齢70歳以降2名、70歳未満6名と老年期初発症例が少なかったことが影響していると考えている。我々はこれまでのPET研究でアミロイド関連うつ病において70歳未満(14.3%)と70歳以降(65.4%)とうつ病初発年齢によってAβ陽性率に差があることを報告している。このため今後は70歳以降の高齢発症例を対象とした研究が必要と考える。
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