研究課題/領域番号 |
19K08031
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
奥川 学 関西医科大学, 医学部, 非常勤講師 (80343672)
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研究分担者 |
加藤 正樹 関西医科大学, 医学部, 准教授 (00351510)
吉村 匡史 関西医科大学, リハビリテーション学部, 教授 (10351553)
諏訪 太朗 京都大学, 医学研究科, 助教 (10518153)
木下 利彦 関西医科大学, 医学部, 教授 (20186290)
西田 圭一郎 関西医科大学, 医学部, 講師 (40567567)
嶽北 佳輝 関西医科大学, 医学部, 准教授 (70548403)
川島 啓嗣 京都大学, 医学研究科, 特定病院助教 (40848222)
青木 宣篤 関西医科大学, 医学部, 助教 (80912865)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ECT / neuromodulation therapy / anaesthesia / seizure / electroencephalogram / AETI / algorithm / genetics / Anaesthesia / Time interval / delirium / Seizure / Propofol / Electroencephalogram / Anesthesia / Remission / Response / 全般化発作 / 麻酔-通電時間 / Seizure Quality Scale / 電気けいれん療法 / けいれん発作の質 / 麻酔 / 作用機序 / 治療アルゴリズム構築 |
研究開始時の研究の概要 |
ECTは治療抵抗性の精神疾患に対する治療として、古くから確立された重要な治療法である。その奏功率は難治例が対象であるにも関わらず、精神科領域の治療としては最大のeffect sizeを誇る。しかし、その奏功機序はいまだに明らかにされていない。本研究はECT時のけいれん発作の質が臨床効果について及ぼす影響を脳機能画像、神経生理学的手法、遺伝学的指標などによって多角的に解析する。その結果を用いて「けいれん発作の質と臨床的有効性の関係」を定量化し、臨床応用できる治療アルゴリズムの構築とその検証につなげていく。
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研究成果の概要 |
本研究における中間報告(n=17)では、麻酔-通電時間 240秒群は150秒群に比し、発作の質が有意に優れていた(p=0.038)。発作の質の成否を分ける特定の単一因子を抽出は存在しておらず、有効性においては2群間での差異はなかったものの、せん妄のリスクが150秒群で有意に高く、深い麻酔深度での通電や不十分な質の発作がECT後のせん妄に寄与する可能性を示唆した。本研究で得られた結果は4報の論文として報告する予定である。 本研究に関連して5つの学会賞を受賞し、海外学会での招待講演も行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
麻酔薬における薬物動態/薬力学シミュレーションを用いて設定されたより理想的なAETIである240秒は、中間解析ではあるものの、仮説通りの結果が得られた。 COVID-19パンデミックの影響によって各施設で症例の集積が不十分であったものの、今後は症例を蓄積し、臨床転帰と定量脳波、脳機能画像、遺伝子情報との相関を明らかとすることによって、ECTにおける生物学的指標を多く獲得する予定である。それらの結果をもって最適化されたECTアルゴリズムやインデックスを構築する本研究は、テーラーメイドECTの実現に資するための礎石となるものである。
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