研究課題/領域番号 |
19K08046
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
林田 麻衣子 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 講師 (40624747)
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研究分担者 |
大西 新 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 特任教授 (00507014)
宮岡 剛 島根大学, 医学部, 客員研究員 (50284047)
林田 健志 島根大学, 学術研究院医学・看護学系, 准教授 (50599933)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 統合失調症 / グロースファクター / bFGF / 再生医療 / Growth Factor / bilirubin / schizophrenia / Gunn rat / インターニューロン / 神経炎症 |
研究開始時の研究の概要 |
統合失調症は生涯罹患率が約1%であり精神疾患の中でも最も主要な疾患の一つである。抗精神病薬が開発されて以来、治療は薬物療法が主流となっているが、症状改善にとどまり、新たな見地からの治療法の確立が強く望まれている。グロースファクターbFGF投与で行動障害や神経障害などの異常が改善する可能性があり、その作用機序とともに統合失調症の分子メカニズムの解明を目指す。動物モデルを用いて1)bFGFの効果の実証と効果機序の解明、2)統合失調症発症メカニズムの解明、3)治療ターゲット確立のためバイオマーカー、サロゲートマーカーの検索を行う臨床研究を実施する。
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研究成果の概要 |
統合失調症動物モデル:Gunn ラットにて統合失調症メカニズム解明、根治治療法確立を目指し、脳内ドーパミンニューロン、グルタミン酸レセプター機能障害について免疫組織学的手法を用いて研究した。NR-1,NR-2抗体を用いてグルタミン酸レセプター機能異常を示し、ドーパミンニューロンについてはTHマーカーを用いて組織学的に検討した。神経活動や可塑性を制御し、統合失調症では陽性症状、陰性症状、認知機能症状の根源にかかわる抑制系GABA系介在ニューロンが低下していることを見出した。また、Gunnラットにおいて、血中のbFGF濃度の低下を確認し、統合失調症の予防薬・治療薬としての可能性を報告した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
私たちは、統合失調症動物モデル:Gunn ラットを用いて統合失調症のメカニズム解明、根治治療法確立を目指して研究した。その結果、脳内の神経活動の過剰な活性亢進を認め、行動異常と相関していることを示した。神経活動や可塑性を制御し、統合失調症では陽性症状、陰性症状、認知機能症状の根源にかかわる抑制系GABA系介在ニューロンが低下していることを見出した。また、Gunnラットにおいて、血中のbFGF濃度の低下を確認し、統合失調症の予防薬・治療薬としての可能性を報告した。グロースファクターであるbFGFは、統合失調症においても脳細胞の再生治癒をもたらす可能性があると推察しており、今後も研究を続ける。
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