研究課題/領域番号 |
19K08047
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
梶梅 あい子 (山崎) 広島大学, 病院(医), 助教 (00448250)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 親子相互交流療法 / 脳機能画像研究 / 近赤外分光法 / 親子関係強化 / 前頭部血流増加 / 自閉スペクトラム症 / 養育支援 / 遺伝子多型 |
研究開始時の研究の概要 |
科学的根拠に基づいた自閉スペクトラム症(ASD:Autism Spectrum Disorder)児への養育支援のあり方を探るため、養育支援の介入前後における母子双方の脳機能計測と神経伝達物質関連遺伝子多型の同定を行う。養育支援プログラムとしては、親子相互交流療法(PCIT:Parent Child Interaction Therapy)を用い、母子関係を強化する。そしてPCITによる介入前後での脳機能の変化と、神経伝達物質関連遺伝子多型との関連について検討する。これらの知見が養育支援の方針に示唆を与え、高まる養育支援ニーズに対し効率的な対応が可能となることを目指す。
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研究成果の概要 |
自閉スペクトラム症親子へのPCIT(Parent-Child Interaction Therapy;親子相互交流療法)は、養育支援として有効な方法の一つである。今回、自閉スペクトラム症親子にPCITを導入し、その前後における保護者の前頭葉機能の変化について検討した。 自閉スペクトラム症の親子3例の計測が終了した。3例とも、PCIT実施後保護者の養育スキルは上がり、子どもの問題行動は減少した。保護者が子どもの遊ぶ様子を観察する課題における保護者の前頭葉血流は、非PCIT期よりもPCIT期において増加する傾向を認めた。PCITが保護者の脳機能にも変化を及ぼしていると考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年児童虐待の悲惨なニュースは後を絶えず、特に神経発達症児の保護者は養育困難感を抱えやすく虐待のハイリスクケースになり得る。自閉スペクトラム症親子の関係強化を行うこと、そしてそれに脳科学的知見を裏付けることにより、養育支援の効率的な手法の開発が進み、結果として虐待発生を抑え自閉スペクトラム症の二次障害を防ぐという点で有用であると考える。
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