研究課題/領域番号 |
19K08048
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
中川 伸 山口大学, 大学院医学系研究科, 教授 (60360905)
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研究分担者 |
山形 弘隆 山口大学, 医学部附属病院, 講師 (10549934)
陳 冲 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (70783067)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | うつ病 / 運動療法 / 認知機能 / 意思決定 / 心肺運動負荷検査 / 個別化治療 / 補完療法 / 神経認知機能 / 双極性障害 / 別化治療 / 心配運動負荷検査 |
研究開始時の研究の概要 |
うつ病の薬物・精神療法が進歩し一定の効果を納めてきているが、日常・社会生活を十分に行えない多くの患者が存在する。このため、新たな治療法の開発が求められている。運動療法は今までの研究である程度有効性が実証されている。しかし、どの程度行えば良いのかなど基準が曖昧である。私達はこれまでに心臓リハビリテーションで用いられている心肺運動負荷検査を用いて個々の患者の運動量を決定し、今まで報告されてきた運動負荷よりもかなり少ない運動量でうつ状態を改善することを確認してきた。本研究はこの方法が多くの患者で有効であるのか、どのような患者に有効であるのか、その予測因子はどのようなものであるかを検討する。
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研究成果の概要 |
CPX(心肺運動負荷試験)により個人の心肺能力に合わせた運動量を算出し、その運動量で週に2回、20-30分間エアロバイク漕ぎをすることは、中等症のうつ病を改善することが明らかとなった。また、健常者においてうつ病により阻害される認知機能、遂行機能の上位である意思決定に関わる拡散的・収束的思考にについて、運動がどのように関わるかを検討し、① 15分間のエアロバイク漕ぎが拡散的思考を増強する、② 普段の運動量が高強度の運動をしている場合には運動量と拡散的思考の流暢性や柔軟性を高める、③ 階段昇降の方が、エレベーターよりも新規性を増強することが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
うつ病に対する運動療法の有効性については今までにも述べられていた。しかし、運動負荷量が高く、運動頻度も多いために完遂できない割合が高かったのが問題であった。今回我々は従来よりも低負荷、低頻度の個別化された運動療法を用いて、うつ症状を改善させうることを示した。また、治療原理を説明しうる認知機能の変化を健常人ではあるが提示した。これらのことはうつ病の付加治療の一つとして運動療法を臨床現場で真に取り入れられる礎になったと思われる。
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