研究課題/領域番号 |
19K08054
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
三村 將 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 教授 (00190728)
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研究分担者 |
宗 未来 東京歯科大学, 歯学部, 准教授 (00327636)
菊地 俊暁 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (20365373)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 高次脳機能障害 / 認知行動療法 / 怒り / 情動制御 / アンガーマネジメント / STAXI |
研究開始時の研究の概要 |
高次脳機能障害における精神症状は、患者の社会機能やQOLの低下をきたす要因となるにもかかわらず、実施の困難さを背景として十分な心理的アプローチが行われてこなかった。注意や記憶などの認知機能低下が認められる高次脳機能障害患者に、視覚ツールを用いた認知行動療法(Visual Cognitive Behavioral Therapy(V-CBT))を行い、精神症状の変化が可能であるのかを検証する。 ①視覚ツールとマニュアルの開発、②単群前後比較による実施と評価、③統計学的解析、の3つのステップで進めていく。
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研究成果の概要 |
海外のマニュアルを翻訳して個人用テキストを整備し、また参考にして計8回の集団用テキストを作成した。同時に視覚化ツールの作成を行い、抑うつや悲しみに対する高強度プログラムの開発も行なった。3名の個人セッションにて実施可能性を検証し、さらに集団CBTを計2クール実施し、有効性について検証した。計7名が参加、うちAnger Indexの前後比較が可能であった2名については、セッション6までは低下し、一方6回目以降は上昇したが、これは課題の特性上、怒りをコントロールしていく必要のあるステージとなり、向き合う必要があったためと考えられる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、高次脳機能障害の精神症状、特に怒りに対して認知行動療法の有効性や実施可能性が検証され、マニュアルやテキストなどの整備がなされた。今後は本研究で整備されたツールを広く利用してもらい、臨床において実装されるように普及活動や啓発を行なっていく必要がある。特に、個人での実施を念頭に、高次脳機能障害学会のホームページにASMTマニュアルの日本語版を掲載することや、作成した集団用テキストの公表を行なっていき、また集団で実施する際のトラブル対策をまとめるなど、実装に向けた作業を進めていく。
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