研究課題/領域番号 |
19K08055
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52030:精神神経科学関連
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
岩波 明 昭和大学, 医学部, 教授 (80276518)
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研究分担者 |
高塩 理 昭和大学, 医学部, 准教授 (00384256)
岡島 由佳 昭和大学, 医学部, 准教授 (50317525)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | ADHD / ASD / アイトラッカー / 生物学的指標 / 視線計測 / ADOS / 表情認知 / 共同注意 / マインドワンダリング / 鑑別診断 |
研究開始時の研究の概要 |
成人期の発達障害の代表的な疾患は、ADHD(注意欠如多動性障害)とASD(自閉症スペクトラム障害)であるが、この両者は精神症状においても、問題行動においても類似性が大きく鑑別困難なケースが多い。このため本研究においては、動画を視聴している際における被験者の視線をアイトラッカーを用いて計測し、両者を鑑別するための指標を求めるものである。過去の研究においては、ASDにおいては、動画の中の人の顔や目の部分を見ない傾向が指摘されている。本研究では対象者の精神症状を国際的な評価尺度によって評価し、視線計測との関連を検討する。
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研究成果の概要 |
成人期の主要な発達障害であるADHDとASDについて、鑑別可能な生物学的指標を求めた。これまでASDの当事者は人物を用いた静止画像、あるいは動画課題において人の顔を見る頻度が小さいこと、顔の中では目を見る頻度が少ないことが報告されている。本研究は、ADHDとASDの成人の当事者を対象として、動画課題を視聴している際においてアイトラッカーによる視線計測を行なった。この結果、成人のASDの当事者においては、人物あるいは目を見る頻度が少ないことが示されたが、ADHDにおいてはこのような結果がみられなかった。この結果、視線計測を用いた検討により、両郡が鑑別される可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
臨床的にADHDとASDはしばしば鑑別が困難である。特に成人のケースにおいては、両者の精神症状や問題行動が類似していることが多い。このため両者を鑑別可能な生物学的指標を明らかにすることにより、発達障害の診療はより充実したものになると考えられる。ADHDに対しては薬物療法が有効であるが、診断に至らないため、適切な治療が行われていないこともしばしばみられる。新たな生物学的指標を得ることにより、より適切な診療が可能になると考えられる。
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