研究課題/領域番号 |
19K08091
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
大野 達也 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (10344061)
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研究分担者 |
尾池 貴洋 群馬大学, 医学部附属病院, 講師 (10643471)
花岡 宏史 関西医科大学, 医学部, 教授 (50361390)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 炭素イオン線 / 64Cu-ATSM / 抗酸化能 / 悪性腫瘍 / Cu-ATSM / 画像誘導放射線治療 / 重粒子線治療 / 低酸素イメージング / 放射線感受性 |
研究開始時の研究の概要 |
腫瘍内部の低酸素化はがんの悪性度に関与し、X線に抵抗性となることが知られている。これに対して、high-LET放射線である炭素イオン線は、酸素増感比が低く、低酸素性腫瘍に対する効果が期待される。本研究は、低酸素イメージングとして用いられる64Cu-ATSMの腫瘍内集積とX線や炭素イオン線に対する放射線感受性の関連をヒトがん細胞株やヌードマウス皮下腫瘍移植片モデルにて明らかにする。また、その生物学的な応答機序については、whole transcriptome sequencing等を行い、得られたデータを機械学習にて解析するなどして、関連する遺伝子発現プロファイルを探索することを目的とする。
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研究成果の概要 |
常酸素下にヒトがん細胞株のX線ならびに炭素イオン線感受性を評価し、生物学的効果比(relative biological effectiveness: RBE)を決定した。同株について64Cu-ATSM取り込みを調べ、RBEと有意な正の相関を認めた。次に代表的表現型を呈した2細胞株を選出し、ヌードマウス腫瘍移植片モデルでX線・炭素イオン線感受性ならびに64Cu-ATSM取り込みを調査した結果、両者の関連が支持された。さらに、高RBE・64Cu-ATSM株は低RBE・64Cu-ATSM株と比較してsteady-state、X線照射後の両者において抗酸化関連経路の活性が有意に高いことを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
がん細胞の抗酸化能は炭素イオン線RBEに寄与すること、ならびに64Cu-ATSM取り込みは同機序を反映した高RBE腫瘍の診断バイオマーカー候補であることが示唆された。64Cu-ATSMイメージングを用いた光子線ならびに高LET放射線治療計画の個別化、高度化が期待される。
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