研究課題/領域番号 |
19K08092
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
堀越 琢郎 千葉大学, 医学部附属病院, 講師 (50456068)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 深層学習 / 唾液腺腫瘍 / 画像診断 / MRI / 人工知能 / Radiomics / 多形腺腫由来癌 / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
唾液腺腫瘍の病理組織像はきわめて多彩であり、病理組織像によって治療方法や予後が異なる。針生検の正診率は高くなく、侵襲的であることから、画像診断の役割が大きいが、その解釈は複雑であり、画像診断の正診率も高くはない。 画像から多数の特徴量を算出し、機械学習アルゴリズムを使用し、予測モデル構築するというRadiomicsは近年、他の癌腫にて有効性が報告されているが、唾液腺腫瘍については報告が少ない。唾液腺腫瘍についてRadiomicsを行い、予後、病理と対比することにより、良悪性鑑別モデル、予後予測モデルを構築する。また診断のための包括的フローやレポート・データシステムの構築も目指す。
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研究成果の概要 |
唾液腺腫瘍のMRIについて畳み込みニューラルネットワークという深層学習を行い、診断、病理と対比することにより、良悪性鑑別モデルを構築することを目指した。深層学習を行うために、T2強調像、Dynamic MRI, 拡散強調像のMRI画像から腫瘍領域を手作業で医師が抽出し、画像前処理を行った。それぞれの撮影単独での学習と、すべてを組み合わせた学習を比較すると、すべてを組み合わせた学習のほうが正診率が高く、頭頸部領域を専門とした放射線科医よりも高い診断能(正診率 87%)を達成することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
唾液腺腫瘍は稀な腫瘍であり、種類や内部構造が多様のこともあり、良性悪性の鑑別をはじめとした画像診断は難しい。頻度が低く、症例数が少ないため、深層学習を使った評価は今までほとんどされていなかった。本研究では、唾液腺腫瘍のMRIに対し、深層学習を使うことによって、頭頸部領域専門の放射線科医よりも高い正診率を持つモデルを作成した。理論上は腫瘍範囲を設定することができれば利用可能であり、このモデルを用いれば非放射線科、頭頸部領域以外を専門とする放射線科医であっても、正確な診断を行うことが可能になると予想された。
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