研究課題/領域番号 |
19K08094
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
牧野 顕 福井大学, 高エネルギー医学研究センター, 准教授 (00566226)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 小線源治療 / 高分子ミセル / 体温応答性 / 抗がん剤 / 併用療法 / 放射線内照射治療 / がん / 温度応答性ミセル / 温度応答性高分子ミセル / 小線源療法 / 温度応答性 |
研究開始時の研究の概要 |
体温に応答して、注射部位に留まる性質を有する薬剤送達用の生分解性キャリアを利用することで、治療標的部位局所に対して放射線治療と化学療法の併用療法を実現可能な新たなナノ粒子製剤を開発する。 本研究では、これまでに開発を進めてきた生分解性高分子から構成されたミセルが本目的を達成するキャリアとして有効であるかどうかを、培養細胞および担がんモデル動物を用いて評価を進める。
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研究成果の概要 |
がんへの局所投与に用いる温度応答性の治療用ナノ粒子キャリアを新たに設計、合成した。これに治療用の放射性同位元素であるCu-64と抗がん剤の一種であるDocetaxelを標識または内包することで、小線源治療と化学療法との併用療法が可能な新たな高分子ミセル製剤の開発を進めた。 開発したミセル製剤は体温に応答して凝集することで、注入部位に高い滞留性を示した。また、標識したCu-64を安定に凝集体内部に留める一方、Docetaxelを効率よく放出した。その結果、Cu-64から出るβ線とDocetaxelとの併用療法によって、単剤よりも高い治療奏功性を示すことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
前立腺がんの小線源治療では、治療に用いた金属製シード線源を生涯体内に残置する必要がある。本研究では、金属製線源に代わり、生分解性の温度応答性高分子ミセルをキャリアとして用いた放射線源を開発すること、組織内照射と局所での化学療法との併用療法実現による治療奏功性を向上させることを目的に研究を行った。これらの成果は、がんの新しい治療法や健康長寿社会の形成に寄与するものと期待される。
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