研究課題/領域番号 |
19K08099
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 香川大学 |
研究代表者 |
山本 由佳 香川大学, 医学部, 准教授 (30335872)
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研究分担者 |
久冨 信之 香川大学, 医学部, 准教授 (20552045)
西山 佳宏 香川大学, 医学部, 教授 (50263900)
豊原 潤 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 研究副部長 (50425659)
畠山 哲宗 香川大学, 医学部, 助教 (90602805)
則兼 敬志 香川大学, 医学部, 助教 (90623223)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 脳腫瘍 / 膠芽腫 / 悪性リンパ腫 / 低酸素環境 / PET / 増殖能評価 / テクスチャ解析 / テクスチャー解析 / 腫瘍増殖能 |
研究開始時の研究の概要 |
脳腫瘍にPET分子イメージングを応用し、腫瘍組織の増殖能と低酸素環境を評価する。新たな画像バイオマーカーとしてテクスチャ解析を計画し、腫瘍の形状や内部の特徴量といった性状を数値化する。脳腫瘍のPET検査で腫瘍増殖能と低酸素環境の病態評価を行い、従来の半定量的指標とテクスチャ解析指標を併用することで、予後予測、遺伝子変異予測、治療薬の反応性などの判断の向上ができるか否かを明らかにする。
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研究実績の概要 |
低酸素イメージング用薬剤である18F-fluoromisonidazole(FMISO)を用いたPET検査は腫瘍内低酸素状態を非侵襲的に評価することが出来る。悪性腫瘍における低酸素環境は癌細胞の増殖分化および転移・浸潤を助長するとされ、悪性度評価に有用である。また、低酸素環境は化学放射線療法において治療抵抗性を示す一つの要因と考えられており、治療効果予測におけるバイオマーカーとしての役割も期待される。従来の半定量的指標とテクスチャ解析指標を併用することで、悪性度、遺伝子変異予測、予後予測、治療薬の反応性などの判断の向上ができるか否かを明らかにする。 脳腫瘍において、中枢神経原発悪性リンパ腫(PCNSL)と膠芽腫の鑑別は困難である。脳腫瘍の低酸素状態がこれら両者の鑑別に有用か否かを検討した。対象は、脳腫瘍が疑われ病理学的にPCNSLと診断された13例と膠芽腫と診断された62例を後方視的に検討した。PETの評価方法は視覚的評価と半定量的評価(SUV)を行った。また、腫瘍部位と正常部分の比をT/N比として算出した。FMISO PETの視覚的評価では、PCNSLは54%、膠芽腫では89%が陽性と判断された。FDG PETの視覚的評価では、PCNSLと膠芽腫はともに全例陽性と判断された。PCNSLでのFMISO PETのT/N比は1.80±0.59であり、膠芽腫のT/N比である2.75±0.84と比べ有意に低値を示した。PCNSLでのFDG PETのT/N比は3.01±1.11であり、膠芽腫のT/N比である1.77±0.79と比べ有意に高値を示した。結論として、FMISO PETはPCNSLと膠芽腫の鑑別において有用である事が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
低酸素状態を評価できるF-18 FMISO PETを脳腫瘍患者に実施できており、またテクスチャ解析を応用できている。細胞増殖能を評価できるF-18 FLT PET検査も実施できている。また、膠芽腫と鑑別が困難な中枢神経原発悪性リンパ腫にもF-18 FMISO PET検査が実施できた。
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今後の研究の推進方策 |
脳腫瘍患者にF-18 FMISO PET検査が実施できた。細胞増殖能を評価できるF-18 FLT PET検査も実施できている。IDHなどの遺伝子変異の有無、悪性度評価における有用性を検討していく予定である。さらに、治療効果判定など予後評価における有用性も併せて検討していく予定である。
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