研究課題/領域番号 |
19K08104
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
井上 政則 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 専任講師 (30338157)
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研究分担者 |
淵本 大一郎 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, グループ長補佐 (10343998)
中塚 誠之 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (50188984)
上野 彰久 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (80348755)
板野 理 国際医療福祉大学, 医学部, 主任教授 (90265827)
鈴木 俊一 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 生物機能利用研究部門, 上級研究員 (90391581)
松田 祐子 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 特任講師 (90534537)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 肝癌 / 焼灼術 / 実験モデル / 造影CT / 免疫不全豚 / 動物実験モデル / 画像 / 病理 / 肝細胞癌 / 免疫不全ブタ |
研究開始時の研究の概要 |
現在の癌治療の進歩において動物モデルを用いた基礎実験は重要である.特に肝癌の低侵襲治療である,ラジオ波,マイクロ波,さらには今後臨床応用が期待されるエレクトロポレーションや凍結治療開発において,担癌動物モデルを用いた,臨床研究前の安全性,有効性の検討は重要なステップである.現在大型動物の肝癌モデルは存在しない.すでに我々は重度免疫不全ブタ(Il2rg-KO)へのヒト肝細胞癌下株移植によるびまん性肝癌モデルの作成に成功している.しかし前述の局所治療の効果判定においては結節型肝癌モデルの作成が重要である.本研究では様々な肝癌株の移植方法を用いて,結節型肝癌のモデルの作成を行う.
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研究成果の概要 |
肝癌の低侵襲性治療は,ラジオ波,マイクロ波焼灼術に加えて,凍結治療も適応拡大が期待されている.治療の有効性を検討する大動物担癌モデルは存在しない.我々は体細胞クローン技術により作成した免疫不全ブタ,RAG2-KOブタに対し類上皮癌細胞株(A431)を用いて,結節型肝細胞癌動物モデルの作成を行った.腫瘍は乏血性腫瘍であり,Squamoidな腫瘍細胞が密に増殖し中心部には壊死を認めた.CTでは動脈相でリング状濃染を呈し,中心部には壊死を認めた.CT画像,病理学的には肝転移等の治療の治療効果判定を予測するためにモデルとして使用可能であると判断された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
重度免疫不全ブタに対して類上皮癌細胞株(A431)を移植することにより、実験モデルとして妥当な、肉眼的に結節型を示す乏血性肝細胞癌モデルの作成に成功した。消化管腫瘍の転移性肝癌と同様の乏血性腫瘍であるため,このモデルを用いて様々な低侵襲性治療であるラジオ波,マイクロ波焼灼術,凍結治療の効率的な治療プロトコール作成に臨床導入前に検討を行える可能性がある.結果として臨床応用への時間を短縮し,今後の転移性肝癌治療の効率的な新規治療導入に応用することが可能となると考えられる。
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