研究課題/領域番号 |
19K08121
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
|
研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
赤坂 浩亮 神戸大学, 医学研究科, 非常勤講師 (20707161)
|
研究分担者 |
佐々木 良平 神戸大学, 医学部附属病院, 教授 (30346267)
荻野 千秋 神戸大学, 工学研究科, 教授 (00313693)
犬伏 祥子 (カリヤ) 神戸大学, 医学研究科, 特命講師 (60585959)
中山 雅央 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (60582004)
椋本 成俊 神戸大学, 医学研究科, 医学研究員 (70634278)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
|
キーワード | ナノ粒子 / DDS / がん治療 / 放射線治療 / 放射線増感剤 / 過酸化チタンナノ粒子 / theranostic / 放射線 / Theranostic drug / MRI / CT / Theranostic |
研究開始時の研究の概要 |
申請者らが独自に開発した過酸化チタンナノ粒子はX線照射によって大量のヒドロキシラジカルを発生し、マウスを用いた実験において顕著な放射線増感効果を示した。先行実験において、二酸化チタンナノ粒子に粒子線を照射したときのPETイメージングに成功した。申請者らは過酸化チタンナノ粒子の粒子線増感効果と、腫瘍細胞内のPETイメージングの双方を併せ持つ診断・治療法の着想にたどり着いた。本申請期間中で計画している研究項目は、過酸化チタンナノ粒子と粒子線を併用したときの①ROS生成量、②細胞生存率、③ROS増量性、ポジトロン放出性、④腫瘍内イメージングと抗腫瘍効果の確認である。
|
研究成果の概要 |
過去の研究で申請者らが独自に開発した過酸化チタンナノ粒子はエックス線照射によって大量の活性酸素種を発生し、放射線の抗腫瘍効果を増幅することを報告してきた。放射線照射では細胞内外で活性酸素種が発生することで細胞死を導くが、放射線抵抗性の腫瘍の多くはROS消去作用を有する抗酸化物質が過剰発現していることが難治性の原因の一つであり、治療成績向上に向けた課題である。 助成期間を通して、過酸化チタンナノ粒子へのドラッグデリバリー能の付加に関する研究は大きく進み、特定の抗体を発現している細胞に過酸化チタンナノ粒子を高効率で輸送させるドラッグデリバリーシステムの開発に成功した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
難治がん治療の現況は外科的治療だけでなく、化学療法、放射線療法に関しても治療効果には限界があるため、現状以上の抗腫瘍効果を有する治療方法の開発が求められている。放射線照射では細胞内外で活性酸素種(ROS)が発生することで細胞死を導くが、放射線抵抗性の腫瘍の多くはROS消去作用を有する抗酸化物質が過剰発現していることが難治性の原因の一つであり、治療成績向上に向けた課題である。我々は、顕著な放射線増感効果を示す過酸化チタンナノ粒子を開発し、さらに特定のがん細胞に過酸化チタンナノ粒子を高効率で集積させるシステムの開発に成功した。本研究での成果は難治がんの治療成績向上に向けて重要な役割を果たす。
|