研究課題/領域番号 |
19K08130
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
|
研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
笹井 啓資 順天堂大学, 医学部, 客員教授 (20225858)
|
研究分担者 |
川本 晃史 順天堂大学, 医学部, 准教授 (60862167)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | エダラボン / 放射線防護剤 / 活性酸素 / in vivo-in vitro assay / 細胞増殖試験 / グルタチオン / 放射線防護 / ラジカル / 小腸陰窩 / 放射線感受性 / 放射線増感剤 / スクリーニングシステム / マウスモデル |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、薬剤の放射線効果に対する修飾作用をマウスで正常組織および腫瘍組織について評価する。正常組織での評価は、放射線による空腸陰窩細胞に対する影響を薬剤の投与の有無で比較する。腫瘍については、マウスに移植した腫瘍に放射線を照射し、その後、腫瘍と取り出して酵素処理することで単細胞にし、その細胞の生存率をコロニー形成能で測定する。以上により放射線効果を修飾する薬剤のスクリーニングシステムを構築する。
|
研究実績の概要 |
Edaravoneの放射線防護効果のin vitroからin vivoまでのアッセイを通して、薬剤による放射線修飾効果測定システムを確立することを目的とし、本年度は情報収集、論文作成に集中した。 in vitroでは正常細胞モデルとしてC3Hマウス由来線維芽細胞2種類を用いた。A9(JCRB供与)はコロニー形成能を有し、一方C3H/10T1/2-clone 8(clone 8 JCRB供与)はコロニー形成試験不能であった。腫瘍細胞はC3Hマウス由来SCCVII腫瘍を用いた。 A9およびSCCVIIによるコロニー形成試験では0.1mM 4時間暴露後の放射線防護効果は認めなかった。 次にAssayキットを用いた細胞増殖能試験では0.1mM4時間暴露はSCCVII、A9には放射線防護効果は認めないが、clone 8では照射5日目および7日目で防護効果を認めた。また同細胞に対して0.02mM以上で防護効果が認められた。 clone 8およびSCCVIIに対するGSH、SOD様活性に対する影響をそれぞれAssayキットを用いて求めた。GSHは同一細胞数ではSCCVII細胞がclone 8に対して有意に活性が高かったが、0.1mM4時間暴露では効果を認めなかった。またSOD様活性でも0.1mM4時間暴露による効果は認めなかった。 in vivoではedaravone100 mg/kgを照射30分前に8週齢C3H雌マウスに腹腔内投与した。照射後3.5日で安楽死させた後、空腸を摘出し組織学的変化を評価した。照射後の平均生存陰窩数は投与群0.29 (SE:0.021)とコントロール0.036 (0.035)に対して有意に多かった。Cleaved caspase 3 免疫染色によるアポトーシス細胞評価はで、コントロール6.9% (SE:0.88)に対して投与群1.2% (0.38)と有意に少なかった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
研究は既に終了しているが、新型コロナ感染症蔓延のため国内外の学会での情報収集が十分に遂行できなかったため、論文の作成に支障を来した。
|
今後の研究の推進方策 |
新型コロナ感染症が5類感染症に変更されるにともない、国内外での学会に出席することが可能となるので、情報の収集が十分に実行できると考えられる。このため、論文の作成も問題なく施行できる。
|