研究課題/領域番号 |
19K08133
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 鈴鹿医療科学大学 |
研究代表者 |
藤澤 豊 鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 助手 (30511993)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ATSM含有新規アミノ酸 / LAT1 / 悪性腫瘍診断/治療薬開発 |
研究開始時の研究の概要 |
悪性腫瘍の診断/治療薬開発において、LAT1を標的としたイメージング剤や治療薬の開発が盛んである。アミノ酸側鎖にATSM (Cu chelator)構造を有する新規アミノ酸ATSMaaを開発し、そのCu複合体Cu-ATSMaaがLAT1を経由して細胞内に取り込まれる可能性を見出した。64or67Cu (診断/治療用核種) 標識したATSMaaがLAT1標的能を有し、腫瘍特異的に集積、かつ腫瘍内における64or67Cu放出能を獲得できれば、これまでに例のない特色ある悪性腫瘍の診断/治療薬となりうる。本研究では、新規アミノ酸ATSMaaを基盤とした悪性腫瘍の新規診断/治療薬の開発研究を行う。
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研究成果の概要 |
L-type amino acid transporter 1 (LAT1)を標的とした悪性腫瘍の診断/治療が注目されている。本研究では、新規アミノ酸Cu-ATSMaaを合成し、これらの物性評価ならびにMCF7細胞を用いた種々の検討により、Cu-ATSMaaのLAT1標的薬剤としての可能性を評価した。合成したCu-ATSMaaのわずかな側鎖サイズの差が、MCF7細胞への取り込みやMCF7細胞からの排泄に影響を与えることが明らかとなった。有望なATSMaaのCu-67標識体を用いて、モデルマウスにおける体内分布を調べたところ、腫瘍に対してCu-67を長時間保持できることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、新規アミノ酸Cu-ATSMaaがLAT1の基質として細胞内に取り込まれることを明らかにした。側鎖サイズのわずかな違いが細胞内外へのCu-ATSMaaの移行に影響を与えること、また、LAT1基質となるCu-ATSMaaのCu-67標識体の投与により、モデルマウスにおいて腫瘍にCu-67を長時間保持できることを明らかとした。本研究で得た、構造と細胞内外への移行挙動の関係は、LAT1標的薬剤開発における基礎データとして活用できるものと考える。また、更なる構造発展は必要であるが、放射性銅Cu-64/67標識ATSMaaのLAT1標的診断/治療薬剤として有用性を示せたものと考える。
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