研究課題/領域番号 |
19K08153
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
村上 祐司 広島大学, 医系科学研究科(医), 准教授 (10403528)
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研究分担者 |
河原 大輔 広島大学, 医系科学研究科(医), 助教 (20630461)
西淵 いくの 広島大学, 病院(医), 講師 (70595834)
三木 健太朗 杏林大学, 保健学部, 准教授 (90732818)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 食道扁平上皮癌 / 化学放射線療法 / 治療効果予測 / Radiomics / 機械学習 / ニューラルネットワーク / 食道癌 / 病理学的奏功 / 予測モデル / 人工知能 / 術前化学放射線治療 / 化学放射線治療 / 効果予測 |
研究開始時の研究の概要 |
切除可能局所進行癌に対する術前化学放射線治療による原発腫瘍完全消失率は高率で、これらの症例では手術を施行しなくとも完治が得られていた可能性がある。しかし、現時点でこれら完全消失が得られる症例を予測するマーカは存在しない。本研究では、術前化学放射線療法+食道切除術を施行した局所進行食道癌症例を対象とする。Radiomicsの手法を用いて導いた治療前のCT、PET、内視鏡画像データの特徴量、臨床データ、放射線治療後の治療効果データを人工知能を用いて機械学習させ、治療前画像・臨床データから食道癌に対する化学放射線治療効果を高精度に予測するシステムの開発を行う。
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研究成果の概要 |
Radiomicsと機械学習を使用し切除可能局所進行食道扁平上皮癌患者の術前化学放射線療法後の病理所見を予測するモデルを構築した。機械学習法はニューラルネットワークを使用し、精度向上目的にFive-fold cross validation解析を実施した。作成したモデルによる予測精度、特異度、感度、AUCの平均は、91.2%、92.0%、89.5%、0.97と非常に良好な結果を得た。本研究内容について、第33回日本高精度体幹部照射部会学術集会、第62回米国放射線腫瘍学会年次総会にて発表した。研究の論文化も終了し国際ジャーナルにアクセプトされた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
切除可能局所進行食道扁平上皮癌に対する術前化学放射線療法による病理学的完全奏効率は比較的高く、治療前の情報から病理所見を予測できれば、臓器温存希望患者の治療選択に貢献できる。本研究では術前画像情報(PET画像)から高精度に術前治療(化学放射線療法)の病理学的完全腫瘍消失を予測するモデルが構築できた。さらに精度を高めることで、病理学的腫瘍完全消失が高率に予測される食道扁平上皮癌患者における臓器温存治療の選択根拠を与えうるツールとなりえる。今後、多施設によるさらに多くの症例数を用いたより汎用的なモデルの開発が望まれるが、本研究はその礎となると考える。
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