研究課題/領域番号 |
19K08188
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 (2022) 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 (2019-2021) |
研究代表者 |
河野 良介 国際医療福祉大学, 保健医療学部, 教授 (20392227)
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研究分担者 |
鈴木 雅雄 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 放射線障害治療研究部, 上席研究員(定常) (70281673)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 炭素線治療 / LET / RBE / 臨床解析 / 頭頸部がん / 視神経炎 / 線量平均LET / RBE計算モデル / Carbon-ion Radiotherapy / Head and neck cancer / 生物学的効果比 / 線エネルギー付与 / 線量平均線エネルギー付与 / 生物線量 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、炭素線治療に対して、腫瘍や正常組織毎に生物線量を計算できる実測ベースRBE計算モデルを構築することが第一の目的である。そして、その手法を組み込んだ炭素線治療に対する高精度臨床解析システムを開発し、より正確な臨床解析を行うことが第二の目的である。本研究により、炭素線治療の有用性の評価はもちろん、高精度な臨床解析により、有害事象の知見を深め、有害事象の予測や予防に役立てることが本研究の意義であるとも考えている。
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研究成果の概要 |
線量平均LETによる臨床解析を行うために、線量平均LET計算システムを開発し、頭頸部がん症例について解析を行った。64.0Gy(RBE)処方された腺様嚢胞癌症例では、局所制御に関して最小線量平均LETが有意な因子で、視神経炎では、最大線量が有意な因子であったが、最大線量平均LET値が70keV/μm以下であれば、視神経炎のリスクが低いこともわかった。また、任意の腫瘍や正常組織に対する炭素線RBEを予測できる実測ベース型RBEモデルも開発した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、炭素線治療の有用性を評価しただけでなく、高精度な臨床解析により、局所制御や有害事象に関わる新たな因子を明らかにすることができた。これは炭素線治療の理解を深める興味深い成果であり、本研究の学術的意義は高い。加えて、実測ベース型RBE計算モデルの開発は、任意の組織に対する生物線量の計算を可能にすることから、炭素線治療のより一層の治療成績の向上に繋がる可能性を示すものであり、社会的意義も高い。
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