研究課題/領域番号 |
19K08196
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
宇野 隆 千葉大学, 大学院医学研究院, 教授 (30302540)
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研究分担者 |
根本 未歩 (渡辺未歩) 千葉大学, 大学院医学研究院, 講師 (50568665)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 放射線被ばく / 担子菌抽出物 / 腫瘍増殖抑制 / 放射線治療 / 放射線防護 / 抗酸化作用 |
研究開始時の研究の概要 |
当研究室にて放射線防護効果が認められている「担子菌抽出物」の成分を分析し、致死線量被ばくマウスに対する生存率上昇効果および放射線治療時における照射腫瘍細胞の殺傷効果妨げることなく、照射の副作用である放射線障害を軽減する可能性を検討する。 「担子菌抽出物」の成分を解析して、照射によるリンパ球のDNA合成阻害傷害からの回復効果ならびに致死線量被ばくマウスの生存率上昇効果から有効成分を精製する。 最終的に本研究では、「担子菌抽出物」の成分が安全で放射線被ばく障害の治療剤として臨床に使用される可能性を明らかにすることを目的として計画した。
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研究成果の概要 |
担子菌抽出物(Agarics Blaze Mural:以下ABM)の放射線防護効果について致死量のX線全身照射マウスに対するABM投与の生存率に及ぼす影響および放射線治療の基礎実験として腫瘍細胞(Meth A)を皮下移植したマウスに対する放射線照射とABM投与の併用による腫瘍増殖抑制効果を検討した。致死線量照射からの生存率上昇や抗腫瘍効果は、照射後のABM投与群により顕著に認められた。これらの結果よりABM投与の放射線防護効果はラジカルスカベンジャー作用ではなく、骨髄細胞や腸管上皮細胞死に対する抑制(防護)作用と考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
被ばく事故等の放射線障害や放射線治療に伴う副作用の軽減を目的として放射線防護効果が認められる物質が研究されている。本研究では、アガリクス(菌糸体・子実体)抽出物/ABMの放射線防護効果および照射とABMの併用による抗腫瘍効果について基礎的検討を実施した。マウスに対する致死線量全身照射からの防護効果および移植腫瘍に対するABMと放射線照射の併用では、明らかな効果が認められた。また、これらの効果は照射(被ばく)後のABM投与がより顕著であり、安全で有効な防護剤となる可能性が示唆された。
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