研究課題/領域番号 |
19K08211
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
門前 一 近畿大学, 大学病院, 教授 (10611593)
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研究分担者 |
吉田 謙 関西医科大学, 医学部, 准教授 (10463291)
松本 賢治 近畿大学, 大学病院, 技術職員 (30742374)
土井 啓至 近畿大学, 医学部, 講師 (50529047)
田村 命 近畿大学, 医学部, 助教 (60810968)
花岡 宏平 近畿大学, 大学病院, 技師 (80772657)
秋山 広徳 大阪歯科大学, 歯学部, 准教授 (20448111)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 放射線治療 / 放射線防護 / 放射線遮蔽材 / 鉛フリー / タングステン / ボーラス / IVR / 鉛フリーゴム |
研究開始時の研究の概要 |
開発したリアルタイム可変型の粘土状放射線遮蔽材は、加温することで柔らかくなり、常温では型が維持できる硬度を持つゴム素材である。本研究では、その素材を鉛代替放射線遮蔽材としてのポテンシャルの見極めと、放射線医学・工学への実用化を目的とする。さらに新素材の特徴を活かした新たな放射線治療の手法や放射線防護体系の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
鉛を含まない放射線遮蔽材として、タングステンを含んだ紙(TFP)やゴム(TCR)の放射線遮蔽能力を明らかにした。また、加温すると柔らかくなり、体温では形状を維持できる放射線遮蔽材、リアルタイム可変型タングステン含有ゴム(STR)を新たに開発、さらにこの温度特性を利用して、水等価物質であるリアルタイム可変型ソフトラバーボーラス(SRB)も開発。これらの医学への適応拡大を目指し、下記の成果をあげた。1. IVRにおける術者被ばくの低減 、2. 頭部CT撮影における患者の水晶体被ばく低減、3. 電子線治療におけるコリメータ・正常組織の防護材、4. 放射線治療におけるボーラス材。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
医療における放射線遮蔽材は、主に鉛や低融点鉛合金が用いられているが、人体に有毒で加工が困難、廃棄による環境への悪影響などが懸念されている。今回開発した放射線遮蔽材は、人体に毒性もなく、リサイクルも可能、紙やゴムの特徴を有するTFPやTCRは裁断や折りたたみ、他の材質への貼付が容易、STRは加温することで自由自在に成形でき、常温で形状維持可能、といった特徴を有する。また、新規ボーラス(SRB)も加温することで自由自在に成形可能、皮膚に密着させて効果的に皮膚表面線量を増加できる。これらの特徴を活かし、放射線治療や放射線防護といった医療分野において幅広く応用することで、果たす役割は大きい。
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