研究課題/領域番号 |
19K08224
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 福井県立病院(陽子線がん治療センター(陽子線治療研究所)) (2023) 金沢大学 (2019-2022) |
研究代表者 |
吉田 耕太郎 福井県立病院(陽子線がん治療センター(陽子線治療研究所)), 陽子線治療研究所研究部門, 研究員(医師) (30645130)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | テクスチャ解析 / 前立腺癌 / MRI / テクスチャ / 機械学習 / テクスチャデータ / テクスチャデータ解析 |
研究開始時の研究の概要 |
前立腺癌は頻度の高い男性癌である。MRI検査による前立腺癌の診断は前立腺生検に比較して非侵襲的であるが、現状の診断精度は高いとは言えない。本研究は前立腺癌において癌病変内テクスチャデータが病理学的にいかなる所見を反映しているのかを解明し、更に画像から得られたテクスチャ解析によるビッグデータを機械学習法を用いた統計分析により、現状のマルチパラメトリックMRIによる前立腺癌の局在診断能と悪性度診断能の向上を目指し、前立腺癌の画像診断に新たなフレームワークを与える。
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研究成果の概要 |
本研究では前立腺癌に対して前立腺全摘が施行された症例を後方視的に検討し、術前のMRI画像のテクスチャデータから癌の有無や病理組織学的な悪性度を予測できるかを検討した。前立腺癌GS6-10の病変をbinaryにすると画像でのPIRADSスコアはGS6-8群とGS9-10群の良好な分別が可能であった。テクスチャ情報による分類能は、PIRADSスコアのみに比べて、更に良好な性能を有しており、random forest、light GBMを用いる事で妥当な分類モデルを作成することが可能であった。また前立腺癌部の病理学的所見(上皮成分、間質成分、管腔成分の比率)とも関係性を有していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
前立腺癌の検出には腫瘍マーカーであるPSAのみならずMRIにおける前立腺癌の検出に期待が持たれている。近年視覚的評価であるPIRADSをこえたテクスチャデータによる更なる診断能向上が期待されている。本研究ではこのテクスチャ解析を用いて、前立腺癌の悪性度の評価、また病理学的特徴の有無を検討した。その結果、PIRADSのみよりもより高精度に悪性度を予測することが可能であった。またテクスチャデータは、上皮成分、間質成分、管腔成分の過多とも関連することが明らかとなった。これらのことから、前立腺MRIによるテクスチャ情報は、病理組織学的な悪性度や組織像を非侵襲的に予測する事を可能とすると考えられる。
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