研究課題/領域番号 |
19K08231
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 群馬県立県民健康科学大学 |
研究代表者 |
川村 拓 群馬県立県民健康科学大学, 診療放射線学部, 准教授 (80424050)
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研究分担者 |
林 慎一郎 広島国際大学, 保健医療学部, 教授 (20238108)
高梨 宇宙 国立研究開発法人理化学研究所, 光量子工学研究センター, 研究員 (40646692)
原 孝光 群馬県立県民健康科学大学, 診療放射線学部, 教授 (70464542)
廣木 章博 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 高崎量子応用研究所 先端機能材料研究部, 併任 (10370462)
佐々木 浩二 群馬県立県民健康科学大学, 診療放射線学部, 教授 (50433165)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | プラスチックラジオクロミック線量計 / 3次元計測 / 線量応答 / 3Dプラスチックラジオクロミック線量計 / 光学CT測定 / 三次元線量測定 / ファントム一体型線量計 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、立体的な線量分布を示す治療に対応することを目的として、ラジオクロミック現象を利用した固体検出器による3次元線量測定方法の確立を検討している。現状ではラジオクロミックフィルムが臨床で実用されており、照射位置の確認・照合、精度検証ツールとして用いられているが3次元測定には適していない。そこでラジオクロミックの放射線による着色作用に着目し任意の形状に固形化し、かつ立体状に構築した線量計を開発することを考えている。プラスチックをはじめ合成樹脂は電子密度としても水に近く、人体の軟部組織と放射線の挙動が類似しておりファントム一体型化学線量計として応用利用できると考えている。
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研究実績の概要 |
本研究では、3Dプラスチックラジオクロミック線量計を開発し、放射線治療領域における3次元線量測定を行い、最終的には高精度放射線治療に応用可能な線量測定法を開発・研究することを目的としている。 今年度は本務での新規業務等で本研究に十分にエフォートを割くことができなかった。それから本務外の放射線照射装置などの施設にアクセスしにくい状況が続き、臨床での放射線照射装置を用いた実験を行わなかった。したがって現在までに取得したデータの整理、遠隔での学会参加による情報収集、論文執筆作業などの作業を行った。そのことも関係し今年度さらに1年研究期間再延長手続きを行った。 2020年度までは3Dプラスチックラジオクロミック線量計作製実験を行った。ウレタン系樹脂、活性剤、色素試薬等を配合し、配合組成の異なる3Dプラスチックラジオクロミック線量計を作製した。放射線照射に伴って3Dプラスチックラジオクロミック線量計の着色変化を確認することができた。加えて線量評価のための光学CT装置についても検討を行った。昨年度までの研究継続により、線量計作製のプロセスを見直す必要性が生じた。最終年度である、今年度は線量計作製プロセスを再検討し、より安全な線量計作製実験を行いたいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究課題の3年目計画として、作製した線量計の照射実験を予定していたが2023年度も本務外(放射線治療装置を有する病院施設)の放射線照射装置などにアクセスできにくい状況が続き、放射線照射実験は予定よりも進まなかった。 加えて、線量計作製プロセス見直しの必要性が生じた。2020年で試作した線量計作製実験フローを用いて、予定では2021年度に照射実験実施予定であったが、線量計材料や作製プロセス、使用機材などの見直しを行う必要性が発生した。区分上遅れていると選択しているが、一部研究内容を変更して実施している。
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今後の研究の推進方策 |
今まで200kV以下のX線装置を用いて放射線照射実験を行ってきた。本課題の最終ゴールは臨床応用である。当初予定では、4MV程度のX線ビームを照射可能な医療用X線装置を用いて線量測定実験を行うことを計画していた。 しかしながら線量計作製実験を行っている際に作製プロセスの見直しの必要性が生じたため、最終年度である今年度は組成等を見直し、2020年に試作した線量計とは異なった材料および異なったプロセスでのより適した線量計を作製するという内容に変更する。
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