研究課題/領域番号 |
19K08234
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分52040:放射線科学関連
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
山本 晃 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (60419695)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 腎交感神経除神経術 / 経皮的ラジオ波焼灼術 / ラジオ波焼灼術 |
研究開始時の研究の概要 |
カテーテル内から腎動脈周囲の腎交感神経を焼灼する除神経術は、臨床試験によってその有効性を示せなかった。失敗した原因の一つに交感神経の焼灼が症例によって十分に行われなかったことが推察されている。一方経皮的ラジオ波焼灼術は、主に肝細胞癌に対して標準治療となり、その高い焼灼効果から多種多部位の癌に適応が拡大されている。本研究の目的は、RFAをCTガイド下で経皮的に腎動脈周囲に行い、腎動脈周囲の交感神経を外側から確実に行う方法を、動物実験を用いて有効性・安全性を確認することである。この手技の確立は放射線科領域・循環器領域にまたがった新たな治療法の提供の第1歩を可能とする。
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研究成果の概要 |
腎動脈外からラジオ波(RFA)で交感神経徐神経術を行う実験を行った。 安全性は、腎n=14に対し、1側の穿刺で出血が認められた(1/14(7%))。3個(3/14 (21%))の右腎に水腎症が認められた。術前と1か月後には有意なクレアチニンの低下(p=0.02)が認められた。経過中腎梗塞を疑う像は認めなかった。また最終3か月時の血管造影で血管の狭窄像は14本ともに認めなかった。効果はノルアドレナリンは、術前と比較し3か月後に有意な低下を認めたp=0.03)。血圧は1か月、3か月と有意な低下を認めた(それぞれp<0.03)。 RFAによる腎交感神経除神経術の有効性・安全性を示唆するにとどまった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
カテーテルによる腎交感神経除神経術の代わりにラジオ波焼灼術(RFA)による徐神経術を行った。14個の腎のうち、1個の焼灼後に出血が認められた。3個の右腎には術後水腎症が認められた。3か月後の腎機能は有意に低下していた。腎梗塞や3か月後に血管の狭小化は認めなかった。ノルアドレナリンは術後3か月で有意な低下を認めた。血圧は、1か月、3か月と低下を認めた。これらの結果からは、RFAによる腎交感神経除神経術は高血圧の新たな治療として安全で有効であることが示唆されたが、さらなる検討が必要と考えられた。
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